naccoさん
(仮名)
アルバイト・30歳
20代で関節リウマチを発症。当初、手首や腕、ひざの痛みがあり、受診した整形外科では「疲労」と言われたが、自ら血液検査を希望したことが早期発見につながった。現在はほぼ寛解し、夫との生活を楽しみつつ、週2〜3日カフェで働いている。
手足の関節が痛み、
自分で
関節リウマチを疑って受診
23歳のころ、仕事中に突然手首に痛みが走りました。腱鞘炎かと思いましたが、ひざやひじなどほかの関節にも痛みが出たので整形外科を受診。痛みがひどくて朝は箸が持てない、夜は自分で髪が洗えないといったこともあり、自分なりにインターネットでも調べて何となく「関節リウマチ」を疑っていました。
ところがレントゲン検査の結果は“異常なし”。「疲れでしょう」と帰されそうになったのですが、ちょうどその2年前に大きな病気の手術を経験し、“これは疲れとは違う”という予感があったので、「血液検査だけでもしてほしい」と自分から頼んで検査をしてもらいました。その結果リウマチの数値が高いことがわかり、リウマチの専門病院を受診。詳しい検査を受けた結果、関節リウマチと診断されました。
先生は関節リウマチを
“火事”にたとえて
わかりやすく説明してくれた
診断されたときは“やっぱり”と思うと同時に、“治療してこの痛みから解放されたい”と思いました。先生は「炎症が起こっている今は火事で家が燃え盛っている状態」と病気を“火事”にたとえてわかりやすく説明してくれました。「燃えてしまった部分(関節破壊が起こった部分)は元に戻らないので、火事を広げないように一刻も早く消火することが重要」とも言われ、早く治療したいと思いました。
また、先生の説明で、関節リウマチは20年前に比べて良い薬がたくさん出ているので、さほど怖い病気ではなくなったと知り、不安が和らぎました。
治療の見通しについて説明を受けたときは、先生に「いつか薬を使わないですむようになりますか?」と聞きました。「完治する人はごくわずかだけれど、薬を減らすことはできますよ」との答えに少し安心したのを覚えています。
治療開始後3カ月で痛みが
残っていたため、
治療を変更
治療は抗リウマチ薬からスタートしました。1カ月ほどで効果が出始めましたが、3カ月が経過した時点でまだ痛みが出ることもあり、より高い効果が期待できる薬の併用を主治医から提案され、使用を開始し今もその薬を使っています。
関節の痛みがなく、エコー・レントゲン検査などで関節破壊の目立った所見もないので、今の治療は自分に合っていると感じています。
SNSで同世代の患者さんが
発信する情報をキャッチ
現在は症状も検査の数値も安定しています。ただ、長時間重い物を持ったり、歩き過ぎたときなどは、翌日に手や足に違和感を覚えます。無理は禁物です。
大きな病気をしてから病気についていろいろ調べる癖がついていて、関節リウマチの知識はある程度蓄積できています。むしろ今は同世代の患者さんのリアルな情報がほしくて、よくSNSを見ています。私自身も痛みや違和感が出たときの記録としてSNSに投稿しています。診察時にその記録を見ながら、先生に伝えることができるという点でも役立っています。
寛解状態を維持して
夫との生活や仕事を楽しみたい
昨年の夏に結婚して、新居に近い病院に転院しました。前の病院の先生には「治療をしながら妊娠、出産もできるよ」と言われていましたが、夫と話し合って、今は2人の生活を楽しもうと決めています。そして、きちんと治療して寛解状態を維持し、夫といろいろな場所に出かけたり、ずっと挑戦してみたかったカフェの仕事を楽しく続けていけたらと思っています。
さっちーさん
(仮名)
パート・48歳
ひざや足首のこわばり、痛みがあり、整形外科を受診。関節リウマチが頭の片隅にあったものの検査を受けず、診断までに5年がかかった。さらに関節リウマチの合併症である間質性肺炎も発症。現在は3人の娘たちに家事や生活をサポートしてもらいながら治療に専念している。
5年前の検査では関節リウマチ
とは診断されなかった
5年ほど前、朝に手足がこわばるようになりました。関節がスムーズに動かずに転びそうになったことも。姉が膠原病予備軍だったので“もしかしたら私も?”と思い、膠原病を診てくれる実家近くの整形外科を受診。血液検査をしてもらいましたが、関節リウマチとは診断されず、緊張を和らげる薬が処方され、2カ月ほど通院すると症状が改善されました。
その数年後、今度はひじが痛くなり、自宅近くの別の整形外科を受診しました。電気治療などを受けていましたが、だんだんとひじ以外の関節も痛み出し、重い物を持てなくなりました。ただ、朝のこわばりもなく、先生にも「痛い関節をかばうと、ほかの関節も痛くなるもの」と言われ、そんなものかとリウマチの検査はしませんでした。“リウマチは高齢の方がなる病気”という私自身の思い込みもあったと思います。
そんなある日、右の足首が今までにないほどひどく腫れ、これはおかしいと思い整形外科で検査をお願いしたところ、関節リウマチと診断されました。最初に症状が出てから5年が経過していました。
診断と同時に間質性肺炎を
発症して入院治療に
39℃の熱が出たのはまさにその診断の日でした。以前から持病の治療で通院していた総合病院で診てもらったところ、関節リウマチの合併症である間質性肺炎と判明。そのまま1カ月ほど入院して関節リウマチと間質性肺炎、両方の治療を受けることになりました。
やさしい先生だけれど、
物足りなくて転院を考えている
実は間質性肺炎が完治したら転院を考えています。今の先生はとてもやさしいのですが、治療に関する説明は少なく、こちらから質問をしても言葉少なに答えが返ってくるだけ。
ずっと痛みを感じている右足首の関節破壊が気になっていたので、先日は自分から「レントゲンを撮ってほしい」とお願いしました。幸い関節破壊は起こっておらず、不安が減ったのでお願いして良かったです。
理想は治療に関する情報提供と合わせて、一緒に相談しながら治療法を決めたり、運動など日常生活についてのアドバイスもくださるような先生に診てもらいたいなと思っています。
家事は3人の娘たちに
おまかせ
退院した今も、ひざや足首が痛くて、長時間歩くことは難しく、スムーズに動きません。また、手が痛かったり、力が入らなかったりするので、家事もうまくできず、夫は単身赴任中なこともあり、中学生から社会人までの3人の娘たちが家事を分担して手伝ってくれています。
調子が良いときは、SNSで見た、手に負担をかけないで作れるレシピを参考に料理をしたり、車で近くに買い物に出かけたりすることもあります。
まだ先の見通しは立ちませんが、この痛みがおさまったら行きたいところにどんどん出かけるのが夢です。仕事も再開したいです。休職中の仕事は立ち仕事なので、病気のことを考えて、座ってできる仕事に転職したいと思っています。
関節リウマチを知って、
気になる症状が
出たら早めに専門医に相談を
私は関節リウマチのことを詳しく知らず、忙しさの中で検査を先延ばしにしてしまいました。このことは本当に後悔しています。早く治療を始めていたら、間質性肺炎にもならずにすんだかもしれません。関節リウマチは決して高齢の方だけの病気でも軽い病気でもないんだなと改めて感じています。もし関節が痛いなど少しでも気になる症状があれば、早めにリウマチの専門医に相談すると良いと思います。
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