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コンビニで食事を選ぶならどっち?

1417 糖尿病の方の中には「仕事が忙しい」「夜勤が多い」などの理由から、コンビニで食事を買うことが多い方もいることでしょう。
コンビニに並ぶたくさんの商品の中から、何を選び、どう組み合わせたらいいのか、迷う方も多いと思います。また、いつも食べているものが、果たして栄養バランスがいいのか、悪いのか、わかりにくいこともあります。
コンビニで商品を選ぶときに、ちょっとしたポイントを知っておくと、適切な栄養量に近づけることができます。

今回はクイズ形式で、組み合わせのポイントをお伝えします。

どっちを選ぶのが正解? 

問①

A
もち麦の梅こんぶおにぎり + 鮭とわかめのおにぎり +  豚汁 + 温泉卵

B
明太マヨネーズおにぎり + チャーハンおにぎり + オニオングラタンスープ + フライドチキン

選ぶならどっち?

正解:A

【おにぎりを選ぶときのポイント】
マヨネーズを使ったおにぎりは、脂質を多く含みます。フライドチキンなどの揚げ物と合わせると、どうしても脂質が多くなってしまいます。
また、炊き込みご飯やチャーハンなど、ご飯全体に味つけがしてあるものだと、塩分が高くなりがちです。
選ぶなら、塩むすびや、鮭・梅・昆布(海苔で包むタイプ)など、シンプルなおにぎりがいいでしょう。
また、もち麦が入っているおにぎりは、血糖値の上昇を緩やかにしてくれる食物繊維が多いのでおすすめです。

【汁ものを選ぶときのポイント】
玉ねぎの甘みと、チーズ・バゲットの組み合わせがマッチしているオニオングラタンスープ。玉ねぎは入っていますが、全体的に野菜が少なめです。
一方、豚汁は野菜の中でも根菜類が多く含まれているので、自然と噛む回数が増え、満足感につながりやすいでしょう。よく噛むことで、食後の血糖値上昇も抑えられます。
商品名に「具だくさん」「野菜が摂れる」などという表現が入った商品を選ぶのもおすすめです。
ただし、汁ものは塩分が高くなる傾向にあるので、商品の栄養成分表示ラベル「食塩相当量」部分を確認して、比較しながら選ぶようにしましょう。

【たんぱく質を摂るときのポイント】
たんぱく質が摂れるフライドチキン。けれど、カロリーや脂質が気になるところです。
鶏肉が食べたいときは、焼き鳥を選ぶといいでしょう。味は「たれ」ではなく「塩」、部位は「鶏皮」ではなく「もも」にすると塩分や脂質が抑えられます。
とくにおにぎりや汁ものなど、塩分が高めのものと組み合わせる場合は、塩分が少ない温泉卵がおすすめです。温泉卵ならば食べごたえもあり、食事の満足感にもつながります。

問②

A
チーズの蒸しパン + ホットドッグ + 野菜ジュース

B
ミックスサンドイッチ + 野菜と海藻のサラダ + プレーンヨーグルト

選ぶならどっち?

正解:B

【パンを選ぶときのポイント】
甘い菓子パンは、想像以上に糖質や脂質が多いことがあります。甘いものは、たまのご褒美にしてみてはどうでしょうか。
サンドイッチの具材は、コロッケやカツなどの揚げ物が入ったものより、肉や野菜などに軽く味つけをしただけのものを選ぶのがベター。
さらに、食べごたえのあるフランスパン、食物繊維が含まれる全粒粉パン・ライ麦パンのサンドイッチを選ぶと、よりいいでしょう。

【野菜を摂るときのポイント】
手軽に栄養が摂れる野菜ジュース。食事の補助的に摂るならいいのですが、できれば噛んで食べることができる野菜や海藻のサラダを選びましょう。よく噛んで食べることで、食後の血糖値上昇が抑えられます。さらには満腹中枢が刺激されるため、食べ過ぎの予防にもなります。
サラダを選ぶときにも、ポイントが。
ポテトサラダやコールスローのようにマヨネーズであえているものではなく、レタスやキャベツなど野菜が多く含まれているものや、水溶性食物繊維が多い海藻類が入ったものなどがおすすめです。
サラダを食べる際は、最初にドレッシングをすべてかけてしまうのではなく、食べながら少しずつ必要量を加えるようにすると、脂質や塩分が抑えられます。

*エネルギー量や栄養価は商品によって異なります。購入する際は、パッケージにある「栄養成分表示」ラベルを確認しましょう。

*必要なエネルギー量や栄養価は、1人ひとり違います。また、病態によっても異なりますので、糖尿病の方は、主治医にご相談ください。


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編集:おいしい健康編集部
監修:おいしい健康管理栄養士