外食でメニューを選ぶならどっち?
公開日: 2020年11月9日
糖尿病の治療のひとつに、食事療法があります。食事療法といっても、食べてはいけないものはほとんどありません。
3食規則正しく、栄養量をバランス良く摂ることがきほんになります。
働き盛りの方は、食事を外食で済ませる方も多いことでしょう。とくに朝食・昼食はメニューがある程度決まっているため、糖尿病の方の場合は、何を注文したらいいか迷うこともあるのではないでしょうか。
今回は、外食メニューで迷ったときの選び方のポイントを、クイズ形式で紹介します。
どっちを選ぶのが正解?
2つ出題しています。あなたならどっちを選びますか?外食でメニューを選ぶときの、参考にしてみてください。
問① 朝食に選ぶならどっち?
A 和定食
ごはん + 温泉卵 + 納豆 + もずく酢 + 小松菜となめこのみそ汁 + フルーツ入りヨーグルト
B 洋定食
バターとジャムのトースト + 目玉焼き + ベーコン + プリン + コーヒー牛乳
正解:A
選ぶときのポイント
「洋定食」のジャムやプリン、コーヒー牛乳のような甘いものは、エネルギーが高く血糖値の急上昇にもつながりやすくなります。また野菜や果物が含まれていないので、ビタミンやミネラルが不足しがちです。
一方、「和定食」に含まれている温泉卵や納豆は、良質なたんぱく質源。食物繊維が豊富なもずくやきのこも含まれているので、おすすめです。
しかし、和食は塩分が高くなりがちなので、メニューの栄養表示「食塩相当量」を確認するようにしましょう。
洋食を食べるときのポイント
とはいっても、洋食が食べたいときや、洋食のお店しか見つからないこともあります。そんなときは、以下のポイントを参考にしてみてください。
・パンにつけるバターやジャムは控える
・目玉焼きやベーコンなどの主菜は、どちらか1つにする
・サラダやフルーツをつける
・飲み物に砂糖が含まれるものはつけない、もしくは砂糖は入れない
問② 昼食に選ぶならどっち?
A ミックスフライ定食
ご飯(白米) + とんかつ&エビフライ + きゅうりと白菜の漬物 + 厚揚げのみそ汁
B 煮魚定食
玄米ご飯 + アジの梅煮 + ほうれん草のおひたし + えのきとわかめのみそ汁
正解:B
選ぶときのポイント
揚げ物が2種類以上含まれる「ミックスフライ定食」は、エネルギーや脂質がオーバーしがち。また、漬物やみそ汁をすべて食べると、塩分も高くなりやすくなります。
「煮魚定食」のように、主食・主菜・副菜がそろっているものだと、栄養バランスが整いやすくなります。また、白米ではなく玄米ごはんを選ぶと、食物繊維の補給にもなります。
揚げ物を食べるときのポイント
とはいっても、揚げ物が食べたい日もありますよね。そんなときは、以下のポイントを参考にしてみてください。
・食べすぎないようにする、もしくは衣はすべて食べずに残すようにする
・おひたしや酢の物など、油を使っていない野菜料理を合わせる
・1日トータルの栄養量のバランスをとるため、夕食の量は控えめにする。もしくはお刺身や蒸し物など油を使わない料理にする
*栄養価やエネルギー量は献立によって異なります。メニュー表などに記載があることが多いので、注文するときに確認しましょう。
*炭水化物、たんぱく質、脂質、ビタミン・ミネラル類がバランスよく摂れるようなメニューを選びましょう。
*必要なエネルギー量や栄養価は、1人ひとり違います。また、病態によっても異なりますので、糖尿病の方は、主治医にご相談ください。
糖尿病の食事についてもっと詳しく知りたい方は、こちらをご覧ください。
■病気と食事のきほん 糖尿病(2型)の食事
2020年11月9日~15日は全国糖尿病週間
11月14日の世界糖尿病デーを含む1週間は、「全国糖尿病週間」。みんなで糖尿病について考える1週間です。糖尿病についての正しい知識を身につけ、予防しましょう。