世界で26万人が愛用、糖尿病患者のためのアプリ「シンクヘルス」
公開日: 2018年9月10日
アジア最大の糖尿病アプリ「シンクヘルス」の運営を行うH2株式会社と、管理栄養士監修の献立アプリ「おいしい健康」を運営する株式会社おいしい健康が、アプリ上でサービス連携を行うことになりました。
今回は糖尿病患者のためのモバイルアプリ「シンクヘルス」について代表取締役のエド氏、シニアマネージャーのハナ氏、エンジニアのハンク氏にお話を伺いました。
きっかけは家族のリアルな声
糖尿病患者の実体験をもとに開発
2013年に開発を開始し、翌2014年に糖尿病を管理するモバイルアプリ「シンクヘルス」を台湾とアメリカで二カ国同時リリース。アプリを開発するきっかけは、エド氏の父親や祖父が糖尿病に罹患したことでした。
糖尿病を患ったエド氏の父親や祖父は、医師でした。しかしながら、自身の糖尿病管理に苦労し、エド氏はその姿を見て、従来の糖尿病治療以外の方法で患者を支援する方法を模索するようになりました。
糖尿病患者は食事療法による血糖や血圧のコントロールが必要です。そのため管理栄養士から食事指導を受けることが望ましいですが、台湾では全ての病院に管理栄養士が在籍しているわけではなく、患者全員が食事指導を受けられるわけではありません。
加えて、日々の血糖値や血圧の数値を紙に書いて管理するのは面倒で、数値の変化もわかりにくい。
エド氏は、こうした状況を家族から直接聞くことで、糖尿病患者の悩みを解決したいと考えたのです。
そこで、エド氏はITの分野が活用できると着目。糖尿病の患者が日常的に管理が必要な血糖値や血圧などの数値を記録できるアプリの開発を始めました。
アプリを使うと血糖値などのデータ管理が簡単で、データもグラフ化でき分かりやすいなど、メリットが多くあります。アイデアの原点となった管理栄養士による食事指導などのアドバイスも、重要なコンテンツとして組み込みました。
糖尿病アプリ
「シンクヘルス」は何ができる?
2018年9月現在、アプリは日本語、英語、繁体字中国語、簡体字中国語、マレー語と、5つの言語でサポートしており、ユーザー数は世界合計で約26万人。「シンクヘルス」が順調にユーザー数を増やしてきたのは、他社の糖尿病関連アプリにはない患者視点のサービス面が評価されているのでしょう。
例えば、毎日の血糖値や血圧、体重などの記録に加え、シンクヘルスでは、血糖値などの入力したデータをリアルタイムで分析。分析を元に表示されるさまざまなチャートを見ることができます。入力したデータはPDF形式でレポートを作成でき、通院時に医師に見せることにも役立ちます。
そして過去の記録データや登録情報に基づいた、ユーザー個人のためのアドバイスがアプリに届きます。定期的に届くアドバイスを読むことで、糖尿病関連の知識が自然と身についていくのです。
さらに「パートナー」というサポート機能も。友人や家族などをパートナーとして追加すればアプリ内の情報が共有でき、コミュニケーションを図ることが出来ます。アプリ内でパートナーと会話を交わすことで、言葉による支えを得られるのです。
シンクヘルス☓おいしい健康
2社だからできること
シンクヘルスはアメリカの健康情報サイトHealth Lineから2017年、2018年と2年連続で優秀な糖尿病アプリとして世界のトップ10に選出されています。
アメリカのサイトに紹介されたことで、幅広い国籍のユーザーからアプリに関してフィードバックを得られ、国籍による利用スタイルや嗜好の違いについてもわかってきました。その中で、日本のユーザーが特に求めているのが食事の記録機能や料理レシピコンテンツです。
そこで、管理栄養士が監修、健康を意識したレシピを公開しているアプリ「おいしい健康」のサービスに注目をしたのです。
シンクヘルスはおいしい健康が持つレシピを活用して、アプリのユーザーにレシピを提供、おいしい健康は、シンクヘルスの持つ多彩な機能を活用し、双方のアプリに新たなコンテンツが加わります。パワーアップする2つのアプリ、今後の展開をどうぞお楽しみに。
※「アジア最大の糖尿病アプリ」とは、香港、日本、台湾、シンガポールにおける、糖尿病アプリのユニークユーザー数が最大(AppAnnie調べ)であることを指しています。