読む、えいよう

だしパックや顆粒だしの選び方で減塩

料理に市販のだしパックや顆粒だしを使うことって、ありますよね。味や価格が商品を選ぶときの決め手になることが多いと思いますが、健康診断で“生活習慣病予備軍”と言われた方は、選び方を少し見直してみませんか?市販だしの選び方を変えるだけで、手軽に減塩ができます。 1517

コツは「原材料名」を見るだけ

普段使っている、だしパックや顆粒だしのパッケージを見てみましょう。加工食品には必ず、名称、原材料名、添加物、原料原産地名、内容量、栄養成分表示などが記載されています。その「原材料名」に注目してみてください。

調味料「なし」を選びましょう

こちらはだしパックの原材料名の一例です。

①かつおぶし、さばぶし、いわし煮干し、干ししいたけ

②かつおぶし、昆布、食塩、粉末しょうゆ、砂糖、酵母エキス

減塩したいなら「①」を選びましょう。 ①と②を比べてみると、①がすべて食材なのに対し、②には食塩、粉末しょうゆなど、調味料が入っていることがわかります。 食塩は言わずもがなですが、しょうゆ、みそなどの調味料にも塩分が含まれています。減塩したい場合は、塩分を含む調味料が入っていないものを選ぶといいでしょう。 最近ではスーパーでも、食塩不使用の天然だしパックが手ごろな価格で売られています。 ネットスーパーや通販でも手軽に買えますので、原材料名を確認しながら選んでみてください。

とはいっても、愛用しているものを変えることに、抵抗がある場合もありますよね。もし、愛用しているブランドに「食塩●%カット」「塩分控えめ」のタイプがある場合は、そちらに切り替えるという手もあります。

「食塩相当量」を見比べましょう

市販のだしパックや顆粒だしに含まれる塩分を知りたい場合は、パッケージの「栄養成分表示」を見てみましょう。「食塩相当量」とあるのが、その商品に含まれる塩分の量です。 商品によって1食あたりだったり、100gあたりだったりと、重量が違うことがあります。食塩相当量を比較して購入したい場合は、重量に気をつけましょう。

手作りのだし汁は自然と減塩に

1518

市販のだしパックや顆粒だしでの減塩方法がわかったところで、手作りのだし汁と比べるとどうなのか、気になりますよね。 一般的に日本で「だし」というと、「かつお節のだし」のことを指すことが多いようです。ほかにも昆布だし、昆布とかつお節の合わせだしを使っている方もいると思います。それぞれの食塩相当量(100gあたり)を比べてみました。(※1)

昆布だし…0.2g
かつおだし…0.1g
かつお・昆布だし(かつおだし2:昆布だし1の割合)…0.1g

昆布だしの塩分が、かつおだしよりも高いことがわかります。 また、だし汁の濃度は、だしを抽出する水が軟水寄りか、硬水寄りかによっても異なります。一般的に関西はやや軟水寄り、関東はやや硬水寄りといわれています。軟水のほうが昆布のうま味を抽出しやすいので、関西では昆布だしが発達したという説があります。 いずれにせよ、手作りのだし汁は塩分量が自然と抑えられます。減塩をされている方は、だし汁を作ってみませんか?

「おいしい健康」のだし汁(かつお・昆布)レシピ

合わせだしの基本的な作り方を紹介します。「おいしい健康」で紹介しているレシピの中にも、材料として「だし汁」がよく出てきます。冷蔵庫で3日程度保存できるので、まとめて作っておくと便利ですよ。

だし汁(かつお節・昆布)
かつお節と昆布のうま味の相乗効果。1人分150mlに含まれる塩分相当量は0.2gです。

※1 文部科学省公表「日本食品標準成分表2015年版」(七訂)

編集:おいしい健康編集部
監修:おいしい健康管理栄養士
アプリをインストール