ヘルシーでジューシーな煮物!【含め煮】って知ってる?
公開日: 2016年2月26日
含め煮とは
煮物は、炒め煮、煮つけ、含め煮など、その調理方法によって大まかに種類別することができます。
そのうち含め煮とは、大根のおでんのように、煮汁の味付けは薄く、美味しい出汁をたっぷりと含ませて煮る料理です。大きな鍋にたっぷりの出汁をはって煮ることが多いので、とてもぜいたくな煮物ともいえます。
含め煮は煮つけの約1/3の塩分量
一方で、筑前煮やカボチャの煮つけのように野菜を油で炒めて、水や出汁に調味料を入れた煮汁で水分を飛ばしながら煮込こみ、煮汁を残さない調理方法を「煮つけ」といいます。
たっぷりの煮汁で煮あげる含め煮と違って、煮つけは調味料が野菜全体にあますことなく絡まるので、可食部(盛り付けの煮汁を含まない実際食べる部分のこと)の塩分量が高くなります。
例えば、かぼちゃの煮つけと含め煮を比較すると、煮つけは100gあたりの過食分の塩分量は約1g、含め煮は約0.35gと、含め煮は、煮つけの約1/3の塩分量になります。
素材の持ち味を引き出す調理方法
含め煮は、出汁をきかせた薄い煮汁で煮るので野菜本来の味を損ねず引き出すことができます。旬の野菜がもつ独特のうまみやほろ苦さに鰹や昆布のうまみが合わさって、塩分濃度は低くてもジューシーにおいしくいただくことができます。
見た目に関しても、しょうゆを大量に使わずに仕上げるので、野菜のもつ本来の色合いを引き出すことができるのが特長です。
含め煮の作り方
含め煮は出汁がポイントです。出汁のうまみを効かせた料理なので、ぜひ家庭でも出汁をとって作るようにしましょう。一般的なインスタントの顆粒だしの塩分濃度は約0.3%、天然だしの塩分量は約0.1%、手作りの出汁を使えば減塩にもつながります。
含め煮は、おいしい出汁に塩や薄口しょうゆを加えた煮汁で煮ます。味付けの目安は、薄味で飲んでおいしいと感じるよりも少し濃いめ程度。
例えば、里芋の場合20分煮て芯まで柔らかく煮たら火を止めます。ですが、すぐに食べると味が十分にしみていません。そのため、一度冷ますことで味を含ませていきます。火を止めてコンロからおろした後、1時間ほどかけてゆっくり冷ましていきましょう。
面取りはみた目でより美味しく
含め煮は素材の持つ色も楽しみます。そのため、見た目にもこだわりたいものです。料亭などで出される含め煮はきちんと面取りがされています。切った野菜の角を薄くそぎとる面取りは、煮崩れの防止になります。また、野菜の表面積が増えるので味がムラなく早くしみこむメリットも。余計な煮汁を使わないので減塩効果にもつながります。
そしてなんといっても最大の特長は、コロンと丸いあの見た目。綺麗に面取りされて煮込まれた煮物を見るだけで、食べる前からわくわくしてきませんか。出来上がりの見た目も味わいを左右する大切な要素です。
面取りは難しい!と思っている方には、ピーラーがおすすめ。ピーラーを利用すれば、簡単に均一に角をそぎ落とすことができます。
ぜひ、面取りを試してみてください♪
旬の野菜をおいしい含め煮で
素材の持ち味を活かした含め煮は、見ためも味も楽しませてくれます。旬を迎えて生き生きと育った野菜に優しく話しかける様に、野菜のおいしさを引き出す料理方法を楽しみながら減塩してみてくださいね。.