【管理栄養士監修】あなたの「塩ひとつまみ」はどれくらい? 「少々」との違いと計量を楽にするコツ
公開日:
2018年10月25日
最終更新日:
2022年11月16日
料理レシピでよく目にする「塩ひとつまみ」や「こしょう少々」という表現。 何となくこれくらいかなと入れつつ、そもそも「ひとつまみ」ってどれくらいなんだろう、と疑問に思うことはありませんか?
今回は「ひとつまみ」や「少々」が一体どれくらいなのか、また毎日の料理を少しでも楽にするための計量についてご紹介します。
「ひとつまみ」と「少々」
「少々」や「ひとつまみ」は一体どれくらいの量なのか、誰かに教わることでもなく、当たり前のように使われている言葉なので、あらためて考えてみることはないかもしれません。 でもいざ料理をしていてこの言葉に出くわすと、何となくあいまいに量っているということも。
実はこの「少々」と「ひとつまみ」、つまみ方も踏まえて、一般的に次のように定義づけされています。
少々
ひとつまみ
つまむときは、指の腹を使ってつまむイメージです。 試しに、指先だけで「ひとつまみ」を量ってみると0.4g程度だったので、つまみ方で大きく変わりそうです。
人によって個人差がある
手で量る「ひとつまみ」や「少々」は手の大きさによって違いが出るのでは、そんな疑問がうかんだので、おいしい健康の編集部のメンバーで比較してみました。
少々:0.5g ひとつまみ:1.2g
- 女性1(手の大きさ:女性だと少し大きいほう、17.5cm)
少々:0.5g ひとつまみ:0.7g
- 女性2(手の大きさ:小さめの手、16cm)
少々:0.4g ひとつまみ:0.5g
※()カッコ内の数値は手の長さ。中指から手の付け根までを量りました。
実際に量ってみると、ひとつまみは思っているより多い、という感想がありました。 男性は手が大きい分、一般的な1gを超えましたが、女性の二人は1gよりも少ないという結果に。
このように、手の大きさや感覚の違いなどで個人差があるので、レシピの分量どおりに「少々」や「ひとつまみ」の塩を入れた場合でも、作る人によって塩分の濃さが変わるという可能性もあります。
レシピの味を再現するためには、あらかじめ自分のひとつまみを量って、1gの感覚を指で覚えておくのもいいですね。
あらかじめ自分の「ひとつまみ」「少々」を知っておくと計量が楽ちん
おいしい健康のレシピでは正しく塩分の栄養価計算をするため、塩は「少々」や「ひとつまみ」ではなく、基本的にg(グラム)で記載しています。 正確に量ることで、きちんと食事管理ができるからです。
計量するときは小さじを使う方法やはかりを使う方法があります。
塩1gは小さじ1/6。 塩の種類によって差があり、粗塩の場合1gは小さじ1/5です。
ただし、1g以下になると、正確に小さじで量るのが難しいかもしれません。 そこで小数点以下(0.0g単位)を計測できるはかりを使うと正確に量ることができます。
毎回はかりを使うと正確ですが、忙しいときや手間だと感じる方は、あらかじめ自分の「ひとつまみ」「少々」を知っておくととても便利です。 例えば、自分のひとつまみが大体1gであることを知っておくと、レシピで塩2gの場合はふたつまみ、と手軽に量ることができます。
「ひとふり」を知っておくのも便利
また容器(塩入れ)に入った塩を使っている方は「ひとつまみ」や「少々」の使い分けが難しいかもしれません。 そこで、一般的な塩入れを使って量ってみました。
この容器の場合、「ひとふり」は0.1gでした。 0.5g(少々)だと5ふり、1g(ひとつまみ )だと10ふりです。
ケースによって差異があるので、ご自宅の塩入れをあらかじめ量っておくと便利です。
自分の「ひとつまみ」を知って、毎日の料理を楽に
毎日の料理、計量は少し面倒かもしれませんが、味見をたよりに味付けをしてしまうと、いつのまにか塩分が濃くなってしまうこともあります。
自分の「ひとつまみ」や「ひとふり」が何gか把握しておくと、レシピの分量で作るのが楽になります。
味の濃さを一定に保つのにも役立ち、いつもどおりの分量で作っているのに味付けが薄く感じたとき、自分の体調の変化に気がつくきっかけにも。 ぜひ、取り入れてみてくださいね。
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