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【管理栄養士監修】お肉が好きな方は必見。「おいしくて安全な肉料理」の楽しみ方

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ステーキ、焼き肉、ハンバーグ。肉料理は、メニュー名を並べただけで心が踊りますね。今回は、お肉が大好きな方にはぜひ読んでいただきたい、おいしくて安全な肉の調理法について紹介します。

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ステーキの焼き加減、あなたのお好みは?

やわらかな食感がたまらない「レア」ステーキは、肉に3割ほど火を通したもの。噛みごたえや香ばしさを味わえる「ウェルダン」ステーキは、肉の中までしっかりと火を通したもの。「ミディアム」ステーキはその中間で、肉に5割ほど火を通したものとされます。それぞれのおいしさがあり、好みもさまざまですね。

ですが、お肉を安全に楽しむなら、「ウェルダン」の焼き加減がおすすめです。ご存知の通り、生焼けの肉を食べることは、食中毒のリスクと隣合わせといっても過言ではありません。ステーキだけでなく、焼き肉やハンバーグなど、冒頭に登場した肉料理は、どれも火の通りに注意が必要です。

冬でも食中毒にご注意を

初夏から秋にかけて、気温が高い時期に食中毒が増えるイメージがありますが、実は冬の寒い時期でも食中毒に注意しなければなりません。

食中毒を引き起こす原因には、「細菌」「ウイルス」「自然毒」「寄生虫」などがあります。 冬場で増える食中毒は「ノロウイルス」のイメージがありますが、ノロウイルス以外の食中毒も1年を通して発生しているのです。

原因は、食中毒菌がついた食材、調理してから時間の経った料理などさまざまですが、実は、生食や加熱不足の肉料理が原因という例も。生の肉類には「サルモネラ」「カンピロバクター」「腸管出血性大腸菌O157」などの食中毒菌が存在している場合があり、気温が低くなる時期でも生食や加熱不足には注意が必要です。

おいしく安全に食べるためのポイント

加熱の目安は、75℃で1分以上

食中毒を防ぐためには、肉はしっかり加熱して食べること。加熱の目安は、75℃1分です。表面だけでなく中心部まで全体が75℃以上になるよう加熱することがポイントです。料理用の温度計がない場合は、肉の断面や肉汁の色で火の通りを確認することができます。

火の通りの確認方法

●ステーキなど
一番厚い部分をカットし、断面に赤みがなければ、中まで火が通っています。

●ハンバーグなど
焼き上がりに串を刺し、肉汁が透明になっていれば、中まで火が通っています。

火の通りを確認してみて、加熱が十分でなかった場合は、フライパンに蓋をして20〜30秒くらいずつ両面を追加で焼いてください。このとき、ワインなどがあれば鍋肌に少量かけて、強火で加熱すると短時間で火が通ります。 ステーキなどは、焼き終えてからアルミホイルで覆い3~5分寝かせると、肉汁が中にとどまり、肉のやわらかさが保ちやすくなります。

その他のポイント

レバーや砂肝などの臓物類、ハンバーグなどのひき肉料理、細かい肉などを結着させた成型肉などは、保存状態により内部で食中毒菌が増えている可能性もあるため、特にしっかりと焼くようにしましょう。

肉類の食中毒菌は、パッケージやドリップなどに触れた手や物から、キッチンや調理器具に付いて増え、それが食中毒につながることもあります。買い物や保存の際も含め、細菌を広げないよう注意することも大切です。

食中毒は、抵抗力の弱い子どもや高齢の方が、重篤化しやすいといわれています。肉類の保存や加熱に限らず、食品の鮮度や衛生面などにも注意していきましょう。

最後になりましたが、肉料理は、焼き物より煮込みにすると、よりしっかり火が通りやすいものです。疲れていたり体調に不安があるときは、ハンバーグなどはソースで煮込んで食べてもいいですね。おいしいものを安全な調理法で楽しんで、元気に過ごしましょう。

<参考>厚生労働省 家庭でできる食中毒予防の6つのポイント

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編集:おいしい健康編集部
監修:おいしい健康管理栄養士