「消化のよいもの」って何ですか?

うだるような暑さにさらされたこの夏。9月に入って過ごしやすくなったとはいえ、夏の疲れか、食欲が落ちたり、胃の疲れを感じたり、不調を感じている方がちらほらいらっしゃいます。

そんなときによく耳にするのは「おなかを休ませるために消化のよいものを食べましょう」という言葉。昔からよく聞くお決まりのフレーズですが、この“消化のよいもの”とは一体何でしょうか?

今回は、“消化によい”をキーワードに、「おいしい健康」の管理栄養士が食材選びのコツや食事作りの工夫をお伝えします。 夏の疲れがどっと出てくる今、ご自身のために、ご家族のためにもぜひ参考にしてみてください。

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「消化のよいもの」とは、
消化にかかる時間が短い料理

油っぽい料理やごぼうやれんこん、おせんべいなどの硬い食品は消化に時間がかかります。健康なときは腹持ちがよいなどメリットがありますが、不調を抱えているときは胃腸への負担が増す要因に。 胃腸が弱っているときは、比較的短い時間で消化できる食事をとりましょう。

「消化のよい食事」4つのポイント

消化のよい食事を摂るために、知っておきたいポイントをご紹介します。

① 食物繊維が多い食材は控えめに

食物繊維はおなかの調子を整えるなど、からだにいい印象がありますよね。ただ、不調のときは注意が必要です。食物繊維は消化に時間がかかるため、胃腸への負担が増してしまうのです。 食物繊維が少ない食材は比較的短い時間で消化されるので、不調のときも安心して食べることができます。

◯ 食物繊維少なめ 大根、キャベツ、豆腐、かぼちゃ、にんじん、りんご、バナナ など

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△ 食物繊維多め ゴボウ、れんこん、納豆、きのこ類、海藻類、こんにゃく など

食物繊維が少なめな食材でも、生で食べることは避け、加熱をして食べるようにしましょう。細かく刻む、すりおろす、やわらかく煮る、蒸すことで、繊維がやわらかくなり、さらに胃腸への負担を減らすことができます。

② 油っぽい食事をとるのは、体調が回復してからに

脂がのったバラ肉やサーロイン。おいしくて食欲をそそりますが、脂肪の割合が高く、消化に時間がかかるため、胃腸が弱っているときは避けたほうが無難です。代わりに、お肉をとるなら脂肪分が少なめな鶏ささ身を優先して活用するといいでしょう。

また、揚げものや炒めもの、こってりとした洋風料理など、油をたっぷり使っている食事は消化に時間がかかります。外食が多い人にとって避けることはむずかしいかもしれませんが、口にするのは体調が回復してからに。

③ 刺激の少ないものがベター

辛いもの、塩分が高いもの、酸味の強いもの、甘みの強いものは、消化時に胃の粘膜を刺激するため注意が必要です。胃にとどまる時間も長いため、消化に時間がかかります。 また、アルコールや炭酸飲料、カフェイン類なども刺激が強いとされているので、体調を見ながらとるようにしましょう。

④ やわらかくする調理で消化の手助けを

食材選びだけではなく、調理時のちょっとした工夫もたいせつです。

煮込む、蒸す工程にじっくり時間をかけることで、食材は一段とやわらかくなります。また細かく刻んだりすりおろしたりすることで、より食べやすくなり消化の手助けにも。 風邪のときにおなじみの「おかゆ」も同じこと。水の量や煮る時間を調整することで、ふだん食べているご飯よりも、やわらかくのどごしもよく食べることができるのです。

いつもの調理にもうひと手間加えることで、「消化のよい食事」に近づきます。

よく噛んでゆっくりと。
食事のリズムも見直しましょう

唾液には消化酵素が含まれているため、よく噛むことで消化を助けることができます。 そして食事をとる時間も重要。 夜遅い時間に食事をとると、胃に食べ物がある状態で睡眠をとることになり胃腸への負担がかかります。睡眠の質が低下するとともに、翌日の体調や食欲にも影響が。食事をとる時間は一定に保ち、遅い時間の食事は控えるようにしましょう。

「消化のよい食事」とは、食材や調理だけではなく、食べ方や食事をする時間も大きく関わります。口にするものを見直すだけではなく、生活リズムを少しずつ見直すこともたいせつです。

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編集:おいしい健康編集部
監修:おいしい健康管理栄養士