「消化のよい食事」5つのポイント
公開日: 2018年9月19日
連日の厳しい暑さから体力や食欲が落ちて、胃の疲れを感じていませんか。
なんだか調子がよくないけれど何か口にはしたい、または、体調がすぐれないご家族にやさしいものを食べさせたい。そんなときは、消化のよい食事を作りたいですね。
揚げものや肉をたくさん使った油っぽい料理は、スタミナがつきそうですが、消化に時間がかかります。
また、ごぼうやれんこんなどのかみごたえのある野菜などは、食物繊維が多く、元気なときには腹持ちがよいというメリットがありますが、調子がよくないときは胃腸への負担が増す要因に。
おなかの調子がよくない、体力が落ちている、と感じているときは、胃にとどまる時間が短い食材を選んだり、胃に負担をかけない調理方法での食事をとりましょう。
今回は「消化によい食事」を作る、5つのポイントをご紹介します。
「消化のよい食事」5つのポイント
① 食物繊維が多い食材は控えめに
食物繊維はおなかの調子を整えるなど、体にいいイメージがありますよね。しかし、不調のときは注意が必要です。食物繊維には、水溶性食物繊維と不溶性食物繊維があり、不溶性食物繊維が多いと、特に消化に時間がかかるため、胃腸への負担が増します。
◯ 食物繊維が少ない食材
大根、キャベツ、かぼちゃ、にんじん、里いも、りんご、バナナ、豆腐 など
△ 食物繊維が多めの食材
ごぼう、れんこん、もやし、納豆、きのこ類、海藻類、こんにゃく など
食物繊維が少なめの食材でも、生で食べることは避け、加熱をして食べるようにしましょう。細かく刻んだり、すりおろすなどして繊維を断ち、柔らかくなるまで煮たり、蒸したりすることで、さらに胃腸への負担を減らすことができます。
② 油っぽい食事は、体調が回復してから
脂がのったバラ肉やサーロインと、鶏肉の皮といった部位の肉は、食欲をそそり、元気になれそうなイメージがありますが、脂肪(脂質)はたんぱく質や炭水化物に比べて消化に時間がかかるため、胃腸が弱っているときは避けたほうが無難。ベーコンやハムなど肉加工品も同様です。
肉をとるなら、脂肪分が少なめな鶏ささ身や鶏胸肉(皮なし)を活用するのがおすすめです。
また、揚げものや炒めもの、こってりとした中華料理や洋風料理など、油をたっぷり使っている食事は消化に時間がかかります。体調が回復してから食べるのが良いでしょう。
③ 刺激の少ないものがベター
辛いものだけでなく、塩分が高いもの、酸味の強いもの、甘みの強いものは、消化時に胃の粘膜を刺激するため注意が必要です。胃にとどまる時間も長いため、消化に時間がかかります。 また、アルコール飲料や炭酸飲料、カフェイン類などもできるだけ避けるとよいでしょう。
④ やわらかくする調理で消化の手助けを
食材選びだけではなく、調理時のちょっとした工夫もたいせつです。 ①で述べたように、細かく刻んだりすりおろしたりすることで、より食べやすくなり、煮たり蒸したりと、加熱にゆっくりと時間をかけると食材が柔らかくなります。
⑤ 食事のリズムも見直しましょう
唾液には消化酵素が含まれているため、よく噛むことで消化を助けるといわれています。 慌てずに、できるだけゆっくりと噛むことを心がけてください。
また、食事をとる時間も重要です。
夜遅い時間に食事をとると、胃に食べ物がある状態で睡眠をとることになり胃腸への負担がかかります。睡眠の質が低下するとともに、翌日の体調や食欲にも影響が出てしまいます。食事をとる時間はできるだけ一定に保ち、遅い時間の食事は控えるようにしましょう。
「消化のよい食事」とは、食材選びや調理方法だけではなく、食べ方や食事をする時間も大きく関わります。口にするものに加えて、生活リズムも少しずつ見直すことで調子も整います。ご自身のためにも、ご家族のためにも、ぜひ参考にしてみてくださいね。