5月19日は世界IBDデー
公開日: 2023年5月19日
毎年5月19日は炎症性腸疾患(IBD)という病気への理解を深めるためにさまざまな疾患啓発キャンペーンが行われています。
炎症性腸疾患(IBD)とはどのような病気ですか?
潰瘍性大腸炎とクローン病の2疾患を「炎症性腸疾患(inflammatory bowel disease:IBD)」と呼びます。 発症原因が不明のため「非特異的炎症性腸疾患」に分類されています。
大腸や小腸の粘膜に慢性の炎症または潰瘍を引き起こす原因不明の疾患です。症状の特徴は血便や下痢と腹痛が頻繁に起こります。発症期間が長く広範囲に発症すると大腸がん化する傾向があります。患者数は約22万人以上。
・クローン病(Crohn’s deisease:CD)とは
口腔から肛門までの消化管のどの部位にも炎症または潰瘍を引き起こす可能性がありますが、小腸と大腸を中心に小腸の末端部に発症しやすい疾患です。症状の特徴は非連続性の病変(体調が悪いときと良いときがある)、血便、腹痛、下痢、体重減少などがあります。患者数は約7万人以上。
家族からの遺伝や腸内細菌や食生活、ストレスなど、さまざまな環境因子が複雑に絡まって免疫に異常をきたすことで発症すると考えられていますが、いまだに原因は不明です。 発症は10代後半から30代前半の若年層で発症する方が多い傾向にあります。
その悩み、一人じゃないかも?みんなの本音BOOK
今回、おいしい健康では、ギリアド・サイエンシズ株式会社と一緒にUC患者さんに向けた「その悩み、一人じゃないかも?みんなの本音BOOK」を作成しました。
UC患者さんの本音を発信することで、患者さん同士の情報共有や、学校や職場などの周囲の人、医療従事者、社会に向けて発信し、世の中全体でIBDという疾患に対する理解を深めていくことを目的としています。
「みんなの本音BOOK」は、UC患者さんの食事やふだんの生活においての困りごと、こういう工夫をしてのりこえたなどのエピソードを投稿いただくサービス「わたしのほんね」からリアルな声をまとめた冊子です。
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UCの患者さんの声を紹介するサービス「わたしのほんね」
ふだんなかなか口に出せていない将来のことや趣味のこと、より良い治療を受けるための医師とのコミュニケーションなど、多岐にわたっての「ほんね」を公開しています。
▶️わたしのほんね
おいしい健康はIBD患者さんをサポートします
IBDは、厚生労働省の指定難病に指定されている、原因不明の病気です。完治はしないので、患者さんは一生付き合っていかなければなりません。
寛解(かんかい)という症状が落ち着いている状態と、症状が悪化している再燃(さいねん)という状態が繰り返し起きることが特徴です。
IBDの方は食事やストレスで症状が悪化する可能性があるため、ストレスをためないような生活の工夫や食事にも気をつけるポイントがあります。
Point 1 暴飲暴食を避ける
Point 2 脂質の多いものを食べすぎない
Point 3 辛い料理は控えめに
なるべく腸に負担がかからなくて、刺激が少ない食事がおすすめです。 しかし、患者さん一人ひとり、症状が出やすいものは異なります。「この食材を避けましょう」とはっきりお伝えできないのが、この病気の難しいところでもあります。
おいしい健康の人気レシピをご紹介
IBD患者さんのお悩みの1つに「何をどれくらい食べてもいいのだろう?」「同じ病気の人がどんな食事をしてるのか気になる」「簡単に作れるメニューが知りたい」といった食事に困ることが挙げられます。
おいしい健康では、そんなお悩みをお持ちの潰瘍性大腸炎、クローン病の方に向けたレシピを管理栄養士が開発しています。
IBD患者さんに人気のレシピ3選
おいしい健康の記事コンテンツでは、IBD患者さんを応援中!
記事コンテンツ「病気と食事のきほん」では、炎症性腸疾患(IBD)、潰瘍性大腸炎とクローン病を公開しています。
潰瘍性大腸炎とクローン病の食事について、わかりやすくまとめていますので、ぜひご覧ください。