脂質は身体に「良い」の?「悪い」の?
公開日: 2016年4月20日
健康のために脂質は食べ過ぎも不足も×
脂質といえば「太る、健康に悪い」などのイメージはありませんか?もちろん食べ過ぎは良くないのですが、脂質は体脂肪だけでなく皮脂や細胞膜、ホルモンなどの材料としても重要なため不足すると美容にも悪影響が! 今回は、意外とよく知らない栄養素「脂質」についてご紹介します。
身体のすみずみで働く脂質
私たちが毎日の食事から摂取する脂質の多くは中性脂肪で、おもに体脂肪として蓄えられます。体脂肪といえばメタボなどのマイナスなイメージをしてしまいがちですが、適切な量の体脂肪は生きていくのに不可欠です。 脂質は体温の保持や調節、クッション材として臓器を守る役割、肌のバリア機能を担う皮脂、胆汁酸や性ホルモンの材料になります。極端な脂質の制限は、エネルギー不足、脂溶性ビタミンの吸収低下、肌荒れなどにつながり、血管が弱くなるおそれもあるため、適量を摂るよう心がけましょう♪ もちろん摂りすぎは厳禁。脂質の摂りすぎは肥満、糖尿病、脂質異常症、動脈硬化などの原因になります!
「からだに良い脂質」を含む食品
中性脂肪は脂肪酸とグリセロールからなり、脂肪酸の種類によって働きが異なります。脂肪酸の中でも特に、リノール酸、リノレン酸、アラキドン酸、ドコサヘキサエン酸(DHA)、エイコサペンタエン酸(EPA)は、体内で合成ができないため食事から摂取する必要があります。 食事で摂りたい脂肪酸はひまわり油、コーン油、ごま油、しそ油などの植物油やくるみ、アーモンドなどの種実類、などに多く含まれるため、毎日の食事に取り入れてみるのはいかがでしょうか?また、血中脂質のバランスを改善するDHA、EPAは青魚などに多く含まれ、血中脂質のバランスを改善する働きがあります。1日3食のうち1食は魚料理をメインにするよう心がけると◎。牛脂やバター、マーガリン、ラード、ショートニングなどの固形の油脂は、血中コレステロールや中性脂肪を増やす脂肪酸が多いため、摂りすぎないように心がけましょう。
実際にどんなことに気をつけたらいいの?
1日に摂って良い脂質の量は総摂取カロリーの20~30%、デスクワーク中心の女性であれば50g程度です。食材にも脂質は含まれるため、調理や食べる時に使う油脂は大さじ1(12g)程度に抑えると良いでしょう。例えば、トーストにバターを薄くぬって約5g、天ぷらやフライ1人前で約10gの油脂になります。
脂質の特徴を知って、バランス良く健康的な食事を楽しみましょう♪