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酢の特徴を知り、 上手に料理に活かしましょう

使い方がわかれば、料理の幅が広がります

酢は、穀物や果物などから作られた酒に、酢酸菌を加えて発酵させた液体調味料です。材料や発酵方法などによってさまざまな種類があり、酸味やまろやかさなどの味わいも違います。使い方を知ることで、料理の幅もぐっと広がります。

また、酢の栄養は、疲労回復や生活習慣病のリスクを抑える効果もあるとされています。多種多様な酢のことをもっと知って、料理に活かしてみませんか? 1644

最古の調味料「酢」

まずは、酢がどこからきたのかというお話です。起源は古く、紀元前5千年頃。バビロニアで、ナツメヤシや干しぶどうから酢をつくっていたとされています。日本では、4~5世紀頃に、中国から酒をつくる技術とともに米酢の醸造技術が伝えられたといわれています。

平安時代になると、朝廷や貴族の高級な調味料として、魚に酢をつけて食べるのが好まれたそう。その後、合わせ酢を使ったあえ物が登場し、料理の味付けにも使われるようになります。江戸時代には酒粕を利用して酢をつくる技術も生まれ、現在のように庶民にも手の届く調味料となったのです。

酢の種類

一口で酢と言っても、種類はさまざまで、糖分を含むいろいろな原料からできています。

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  • 穀物酢:米や小麦など、数種類の穀物からできていて、すっきりとした味わいが特徴。幅広い料理に使える万能な味です。「おいしい健康」のレシピでの「酢」は、特に表記がない限り穀物酢をさします。

  • 米酢:主な原料は米で、まろやかな酸味を持ちます。和食の味つけによくなじみます。

  • 黒酢:主な原料は米。米酢が精米を原料としているのに対し、黒酢は玄米を原材料としています。つんとした匂いのない、少しとろみのある舌触りが特徴です。味はコクがあり、風味豊か。アミノ酸が豊富で、飲料やデザートにおすすめです。

  • りんご酢:りんご果汁が原料で、さっぱりとしたりんごの香りを楽しめます。フルーティーな酸味なので、飲料やドレッシングに。

  • 赤ワインビネガー:赤ぶどうから作られており、ぶどうの風味が特徴。コクと渋みがあり、煮込み料理やソースによく合います。

  • 白ワインビネガー:原材料は白ぶどう。さわやかでクセがなく、サラダやマリネにぴったり。

  • バルサミコ酢:上記のビネガーと同じく、ぶどうから作られています。まろやかな甘みと香りの豊かさが特徴で、特に肉料理の味を引き立てます。

疲労回復や食欲増進の効果が期待できます

酢の約90%を占めているのは水。主な成分は、酸味の元となる「酢酸」で、揮発性でツーンとする刺激臭があります。その他の成分は、種類によって異なりますが、糖質やアミノ酸、クエン酸、リンゴ酸、ミネラルなどがあります。

酢酸には、疲労回復や食欲増進、防腐・抗菌などの効果があり、また食後の血糖値が急上昇するのを防ぐ作用があるといわれています。

さらに、酢自体には塩分が含まれておらず、素材の味や塩味を引き立てる働きがあります。食塩の代わりに利用することで、減塩にもつながるのです。

保存方法

穀物酢や米酢は、冷暗所に保存します。直射日光や空気中の酢酸菌などの影響で成分が変化し、風味や品質が劣化することがあるため、開封後はふたをきちんと閉めて、立てた状態で保存しましょう。夏場の気温が高い時期は、開封後は冷蔵庫での保存が◎。

また、りんご酢や黒酢、バルサミコ酢などは、それぞれのラベルの表示に従って保存しましょう。

酢を使うことで、疲労回復や食欲増進の効果が期待できるだけでなく、減塩にも気軽に取り組めるようになります。さまざまな酢から好みの味を見つけ、ぜひ日々の料理に活用してみてください。

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酢を使ったおすすめレシピ3選

豚肉のぽん酢炒め
豚肉をぽん酢しょうゆで炒めるだけの簡単レシピ。さっぱりした味わいで、食欲のないときや暑い日にぴったりです。
切り干し大根で 簡単はりはり漬け
包丁いらず、特別な調理器具も使わずに1品完成。普段不足しがちなカルシウムやマグネシウム、食物繊維が補給できます。
トマトの冷製パスタ
白ワインビネガーとトマトの酸味がきいた、ひんやりおいしい冷製パスタ。暑い日や食欲がない時でもさっぱりと食べられます。
編集:おいしい健康編集部
監修:おいしい健康管理栄養士