読む、えいよう

「水だし」ではじめる、おいしい減塩

5月17日は「世界高血圧デー」。
高血圧に関する正しい知識を広め、予防や改善のきっかけにしてもらうことを目的とした、国際的な啓発デーです。
4315 高血圧の対策としてまず挙げられるのが、「減塩」。とはいえ、実際に取り組もうとすると「味が物足りない…」「家族が薄味に満足してくれない…」といったお悩みの声もよく聞かれます。「減塩=我慢」というイメージを持っている方も多いのではないでしょうか?

でも、実は“おいしさ”をあきらめずに減塩する方法があるんです。
今回ご紹介するのは、料理研究家・武蔵裕子さんに教えていただいた「きほんの水だし」でつくる減塩レシピ。昆布、かつお節を水にひと晩浸けておくだけで、うま味たっぷりの“魔法のだし”が完成します。

きほんの水だしのうれしいポイント

① お湯を沸かさず、材料を水に浸けるだけで手軽に作れる
② 冷蔵で3〜4日ほど保存できるので、作り置きしておけば必要なときにすぐ使える
③ 市販の和風だしより塩分を控えられ、味の調整がしやすい

しっかりうま味があるから、塩分を控えても料理の満足感はそのまま。「こんなにおいしくなるんだ」と感じていただけるはずです。
今回はきほんの水だしを活用した、減塩レシピ5品をご紹介します。どれも手軽に作れて、普段の食事に取り入れやすいものばかりです。

まずは「きほんの水だし」の作り方

<材料>
※1000mlが作りやすい分量です。
・昆布     5 g
・削り節      15 g
・塩     0.5 g
・砂糖     小さじ1/6 (0.5 g)
・水      1000 ml
<作り方>
1.1000mLが入る容器に、昆布と削り節、塩、砂糖を加えます。
2.水(水道水、またはミネラルウォーターの軟水)を注ぎ、蓋をして、冷蔵庫に入れて一晩おきます。
4316 「きほんの水だし」レシピはこちらからもご覧いただけます。

きほんの水出しをつかったレシピ5つ

アスパラと豚バラ、えのきの煮びたし
豚バラのうま味、えのきの風味がよく合う煮びたし。だしのやさしい味わいが素材を引き立て、塩分控えめでも十分な味わいです。
かつおのごま風味南蛮漬け
風味豊かなかつおのたたきを使った南蛮漬け。しょうがやごま油など香り高い材料を合わせ、塩分控えめでも満足感のある一品に。
オクラの豚巻き蒸し
マヨネーズにだし汁を加えた風味豊かなソースで、塩分を控えつつ満足感も◎。減塩でもおいしさしっかりの一品です。
カリフラワーと鶏むね肉のカレー蒸し煮
カリフラワーとやわらか鶏むね肉をカレー風味で蒸し煮に。スパイスの香りとだしのうま味をいかして塩分を控えめに仕上げました。
鶏団子のフレッシュトマトスープ煮
水だしとトマトの酸味、うま味を十分に活かした一品。塩分控えめなのでスープまでおいしくいただけます。

水だしがあるだけで、いつもの料理がぐっとおいしく減塩に。
頑張りすぎずに続けられる、おいしい工夫を毎日の食事に取り入れてみてくださいね。

プロフィール
武蔵裕子さん
料理研究家。双子の息子と両親の3世代の食事を切り盛りするなかで生まれた家庭料理が大人気。手早く簡単につくれるのに、おいしくて栄養たっぷりなレシピは、家事や育児、介護、仕事などで忙しい世代の人たちから支持されている。近著は「アレンジ無限! 旨うまだれ 和・洋・中4種のタレで、味がピタッと決まる!」(宝島社)


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カメラマン:広瀬貴子
スタイリスト:しのざきたかこ
編集:おいしい健康管理栄養士
監修:おいしい健康管理栄養士