読む、えいよう

魚をさばこう!【サバの三枚おろし】

「健康を気にするようになって、魚を食べる機会が増えました」。
おいしい健康ユーザーの間では魚を意識してとる方が増えています。

魚を食べたいと思ったとき、スーパーで売られている切り身を使ったり、さんまを一尾買って塩焼きにしたり、魚料理はみなさんが想像する以上に手軽で作りやすいもの。

さらに自分で魚をさばくことができたら、魚料理の幅はもっともっと広がります。料理することへの自信がつき、ほかのレシピにもチャレンジしやすくなることも。

「お魚をさばけたら嬉しいけど、自分にはとても…」と尻込みしていてはもったいない。魚料理を楽しく作っておいしく食べるために、誰でもできる魚のさばき方をお伝えします。

魚をさばくときの3つのきほん

魚のさばき方をお伝えするのは、料理教室の講師経験のあるおいしい健康の栄養士。手順をていねいに解説します。

……
こんにちは。おいしい健康・管理栄養士のみほです。

今までさまざまなテーマの教室を担当してきましたが、人気が高かったのは、魚のさばき方をお伝えする講座でした。

もっと華やかなテーマが人気かと思いきや、魚のさばき方。 魚をさばくことには憧れがあるけれどひとりで挑むにはハードルが高いから……そんな想いで申し込みをされる方が多くいらっしゃいました。

魚を一度さばくとみなさん大喜び! 「料理をする自信がわいた」「難しいと思っていた魚の扱いが思いのほか簡単で。ほかのレシピにもチャレンジするようになった」などの感想もいただきました。

魚をさばけるようになると、ほかの料理にもどんどん挑戦したくなります。「おいしい健康」アプリの献立メニューも作りやすくなりますよ。

まずは魚のさばき方に挑戦してみましょう

魚をさばくときに覚えておくこと

・順番は「腹・背・背・腹!」
・包丁は中骨と平行に入れ、中骨を感じながら切ること
・力を入れず、魚はやさしく扱いましょう

このポイントを忘れずにさっそく魚をさばいてみましょう。

はじめてでもできる「三枚おろし」にチャレンジ

魚をさばく、魚をおろすとは、魚の骨と身を切り離した状態にすること。 この魚をさばくときの“きほん”となるのが、「三枚おろし」。 今回は、料理に不慣れな方にも扱いやすい身のつまったサバをさばいてみました。 1082

①魚をよく洗い、ウロコを引きます

魚を水道水で洗います。まな板にのせ、包丁の「背」を使って尾から頭方向へ包丁を動かし、魚の表面についたウロコをとります。

②胸びれを「バンザイ」させて包丁を入れます

1077 胸びれが「バンザイ」の形になるように左手でつまみます。 胸びれが頭側につくように、斜めに包丁をいれて。裏側も同様です。

③肛門あたりから頭側へ切れ目を入れていきます

1084 肛門(★)の手前に包丁を入れ、頭側へ切り込みをいれていきます。

④頭と内臓をとり、水洗いをします

1081 頭と内臓をとり除き、水洗いをします。取りきれなかった内臓や血合いはしっかり洗い落として。水洗いをしたら水けをとります。余分な水分はくさみの元になるので、ペーパータオルでふくのがポイント。

ここまで終わったら、まな板・包丁を洗い、きれいにしてください。

⑤身をおろしていきます。まずは片身をはがしましょう

1069 いよいよ3枚におろす手順です。
a)まずは「腹」から。刃先に中骨を感じながら、骨と身を切り離すように包丁を入れていきます。
b)半回転させ、今度は「背」に包丁を入れます。背びれを目印に包丁を入れ、尾に向かって中骨に刃をあてながら切っていきます。

1070 c) 中骨と身の間に包丁を入れて、身をはがしていきます。
d)身をもう一度半回転させ、腹側から尾に包丁を入れて貫通させ、グイッと身をはがしましょう。

1075 e)2枚になりました。

⑥残り半身をおろします

1078 f)骨がついた面を下にし、「背」に包丁を入れます。
g)中骨を感じながら身をはがしていきましょう。刃先に中骨を感じながら、骨と身を切り離すイメージで包丁を入れていきます。

1080 h)今度は「腹」に包丁を入れ、刃先に中骨を感じながら身と骨をはがしていきます。
i)身を半回転させ、包丁を貫通させて身をはがしていきます。

⑦身が3枚に。これが「三枚におろす」ということ

1076 魚によっては硬い骨が身についている場合も。 包丁でそいだり、ピンセットで取り除いたり、仕上げに骨の処理も忘れずに。

身がやわらかいサバは、おろす際に身がほぐれてしまうことがあるので気をつけて。 中骨はうまみがたっぷり含まれた場所。汁ものに入れるとだしが出てとても美味しいですよ。

魚をさばいたら、次は料理をつくってみよう

魚をさばいてひと仕事終えた気持ちになるかもしれませんが、 おいしい料理を作って食べるまでが魚を扱う醍醐味です。

今回は、魚をさばいたあとにも手軽にできる魚レシピをご紹介します。 三枚におろすことが多いサバとアジから選びました。 ぜひお試しを!

三枚におろしたゴマサバをカラッと揚げて

ごまさばの竜田揚げ
三枚におろしたら、サバに下味をつけて揚げるだけ。ごはんにもお弁当にもよく合います

サバとパプリカの炒めもの

簡単美味しい 鯖とパプリカの爽やか炒め
切り身でも三枚におろしたサバでもOK。さらに一口大に切って下味をつけ、炒めます。ジューシーで食がすすみます

アジをみょうがやごま油で香りよく

アジとみょうがの香り炒め
アジは三枚におろして小骨を取って。みょうがやねぎ、ごま油、ポン酢で香りが豊かにさっぱりいただけます

おろしたアジを焼いて酢に浸します

あじの焼きびたし
三枚におろしたアジをグリルで焼きます。合わせ酢に浸し、冷蔵庫で冷まして。暑い日やお酒のつまみにもおすすめです
文・写真:鈴木有子
監修:おいしい健康管理栄養士