くらしの栄養学

糖尿病でもナッツは食べていい?1日の目安量と種類別の選び方

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「ナッツは体に良い」とよく耳にしますが、糖尿病をお持ちの方にとっては「脂質が多いのでは」「血糖値に影響しないか」と気になることもあるかもしれません。

結論から言うと、食べる量・種類・タイミングを意識すれば、ナッツを食事に取り入れることができます。

今回は、おいしい健康の管理栄養士が、ナッツと血糖値の関係をわかりやすく解説し、安心して食べるための具体的なポイントをお伝えします。

糖尿病のある方にとってナッツが注目される理由

ナッツ類が糖尿病の食事管理において注目される理由は、含まれる栄養素のバランスにあります。

まず、ナッツは糖質量がとても少ない食品です。そのため、食後の血糖値の上昇がゆるやかになることが期待できます。また、以下のような栄養素を豊富に含んでいます。

【ナッツに含まれる注目の栄養素】
・食物繊維:消化をゆるやかにする働きがあります。
・不飽和脂肪酸(オレイン酸・α-リノレン酸など):LDL(悪玉)コレステロールを下げる働きが期待され、脂質異常症の予防にも役立つとされています。
・マグネシウム:糖代謝に関わるミネラルで、インスリンの働きとの関連が研究されています。

難しく考えすぎず、まずは「間食の選択肢のひとつ」として気軽に取り入れてみましょう。

ナッツのGI値——血糖値が上がりにくい理由

GI値(グリセミック指数)とは、食後の血糖値の上がりやすさを0〜100で示した指標です。数値が低いほど、血糖値の上昇がゆるやかになります。

ピーナッツやカシューナッツをはじめ、ナッツ類はGI値が低い食品群に分類されます※1。これは糖質の含有量が少なく、脂質が消化・吸収のスピードをゆっくりにするためです。

「量」を調整するのが、賢い取り入れ方

ナッツが栄養豊富であることは事実ですが、エネルギーと脂質の量には注意が必要です。

例えばアーモンド(いり・無塩)の場合、可食部100gあたりエネルギーは608kcal、脂質は54.1gです。食べすぎるとエネルギーや脂質のとりすぎになる心配があります。体重や血糖管理に悪影響につながることがあるので、食べすぎには注意しましょう。

安心して食べられる量の目安は「片手ひとつかみ」

1日の目安量は、15〜20g程度が目安とされています。主なナッツの種類ごとの目安(可食部15gあたり)を以下にまとめました。

ナッツの種類 目安量(粒数) エネルギー 脂質
アーモンド(いり・無塩) 約15粒 91kcal 8.1g
くるみ(いり) 約6〜7粒(ハーフ) 107kcal 10.3g
カシューナッツ 約10粒 89kcal 7.1g
ピスタチオ 約20粒(可食部) 93kcal 8.4g
マカダミアナッツ 約6粒 113kcal 11.5g

出典:文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)増補2023年」をもとに算出(可食部15gあたり)

※ナッツのアレルギーが心配な方は、かかりつけの医師にご相談ください。

選ぶなら「素焼き・無塩」。避けたい加工品とは

コンビニでもさまざまな種類が揃っているナッツ。糖尿病をお持ちの方が選ぶ際は、素焼き・無塩のものを選ぶのがポイントです。

避けたいのは次のような加工品です。

塩味・しょうゆ味のものは塩分が多く、高血圧を合併している方には特に注意が必要です。糖尿病の方は高血圧を合併することがある方も多く、合わせて塩分管理をすすめられているケースも少なくありません。

砂糖やはちみつでコーティングしたもの(ハニーロースト、甘辛味など)は糖質が加わるため、血糖値が上がりやすくなります。

植物油で揚げて加工したものは、もともと脂質の多いナッツにさらに油が加わるため、エネルギーが一段と高くなります。

食べるタイミングも大切です

ナッツを「いつ食べるか」も、血糖値の管理に影響します。

おすすめのタイミングは、食前や食事と食事のあいだの間食として少量取り入れることです。食物繊維と脂質が含まれるナッツを食前に食べると、食後の血糖値の急上昇をゆるやかにする働きが期待されています。

一方で、ご飯やパンなどの主食と一緒に食べたり、おかずに加えたりするとエネルギーが重なりやすくなるため注意が必要です。「おやつとして少量」と用途を決めて食べることが、食べすぎ防止にもなります。

また、「食べはじめたら止まらない」と感じる方は、小分けにした袋や容器に1日分の量をあらかじめ分けておくのも有効な工夫です。

まとめ:ナッツは「量と選び方」を守れば、糖尿病の食事にも取り入れられる

【糖尿病をお持ちの方がナッツを食べるときの3つのポイント】
① 1日15〜20gを目安にする
② 素焼き・無塩のものを選ぶ
③ 間食のタイミングで少量取り入れる

ナッツは血糖管理に関わる栄養素(食物繊維やマグネシウムなど)を含む食品ですが、食べすぎると脂質・エネルギーのとりすぎになります。上の3つのポイントを覚えておいて、間食のひとつとして楽しんでくださいね。

参考
Foster-Powell K, et al. International table of glycemic index and glycemic load values: 2002. Am J Clin Nutr. 2002;76(1):5-56.
日本糖尿病学会「糖尿病診療ガイドライン2024」
文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)増補2023年」
2型糖尿病と食事についての特集ページも公開中▼

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編集:おいしい健康編集部
監修:おいしい健康管理栄養士