便秘対策などで予防・改善
痔と食事
監修
松島病院 大腸肛門病センター副院長
松島小百合 先生
更新日:2026年3月24日
痔は食生活との関わりが大きく、予防や悪化を防ぐために普段の食事でできることがいろいろあります。自炊、コンビニ活用や外食まで、無理なくできる食事の情報をまとめました。
痔の基礎知識
痔の主な原因は、便秘や下痢などの排便習慣であり、健康的な排便の習慣のためには、食事や生活習慣が大きく関わります。まずは痔の原因や治療などを知り、生活で気をつける点を解説します。
痔ってどんな病気?痔の種類や原因を知ろう
おしりの痛みや排便時の出血などがあると、「痔かもしれない」と思うかもしれません。痔は若い世代から起こりうる身近な病気で、日本人の3人に1人は痔に悩んだことがあるといわれています。この記事では、最初に知っておきたい痔の種類や原因についてわかりやすく解説。適切な対処や医療機関への受診のきっかけになるはずです。
痔の予防や改善は、正しい排便から
痔に悩む方にとって「どうやってスムーズに排便するか」はとても重要です。誤った排便習慣は痔を悪化させるだけでなく、痔を治療した後の再発の原因にもなります。また、理想的な便の状態を保つことも大切なので、おしりにやさしい排便についてご紹介します。
痔にやさしい食事や生活習慣
痔は食事をはじめとする生活習慣と深く関わっています。そのため、毎日の食生活や日常の過ごし方を見直すことで、再発を防いだり、症状を軽くしたりすることができます。この記事では痔の原因である便秘や下痢を防ぐ食事・生活の具体的な方法を紹介します。
病院での痔の診察や治療について
痔の種類や症状、進行の度合いによって、治療法は異なります。治療法は生活習慣の改善、薬の服用、手術などがありますが、どの方法が適しているかは医師の診察を受けてみないとわからない場合がほとんどです。症状が治らない場合やつらい場合は放置せず、早めに受診する方が回復が早まることが多いもの。ここでは痔核・裂肛・痔ろうの病院での診察や治療の流れを解説します。
痔にやさしい食事
3つのポイント
1
1日3回の食事を欠かさない
食事を抜かずに規則正しく食べることが、便秘の予防につながります。特に働き盛りの世代は朝食を抜く方が多いですが、忙しい朝でも手早くエネルギー補給ができるとベター。
2
食物繊維を1日約20gとる
野菜やきのこなどで食物繊維をとることを意識すると、腸の働きを活性化させて便秘解消が期待できます。 「日本人の食事摂取基準2025年版」では、1日の摂取目標量は約20g()です。
食物繊維の
食事摂取基準(g/日)
3
発酵食品を食べて腸内環境を整える
発酵食品に含まれる乳酸菌には腸内の善玉菌を増やし、腸内環境を整える働きがあります。腸内環境の改善は便秘の解消につながります。善玉菌のエサになるオリゴ糖も一緒にとるとGOOD。
【自炊編】
1週間献立で快腸生活
便秘の予防・改善には、食物繊維の摂取がポイント。食物繊維には水溶性・不溶性の2種類あり、水溶性食物繊維は、水に溶けてゲル状になり、便をやわらかくして排便を促します。不溶性食物繊維は便のかさを増やし、腸の働きを活発にすることがわかっています。
▶︎ 水溶性食物繊維が多い食品:
アボカド、海藻類、こんにゃく、くだものなど
▶︎ 不溶性食物繊維が多い食品:
麦などの穀物、きのこ、根菜やいも類、豆類など
いろいろな食材を食べるとどちらもバランス良く、自然と食物繊維量を増やすことができます。
管理栄養士監修 痔の方におすすめの1週間献立
1週間献立の買い物リストを見る自炊に役立つコラム
【コンビニ・外食編】
食物繊維や発酵食品をプラス
表示やメニューで食物繊維量を確認
日本人の多くは食物繊維の摂取量が減少しており、食物繊維の量を強調した商品や外食メニューも増えてきています。栄養成分表示を見ながら、主食や主菜なら1品で食物繊維を5〜7g程度とれるものを選ぶのが理想的です。
コンビニでの食物繊維の多い食品や発酵食品の選び方
コンビニには、もち麦おにぎり、サラダ、惣菜、キムチ、チーズなど単品で食物繊維や発酵食品をとれる商品がいろいろ。1品プラスするだけで手軽に補えます。干しいもやカットフルーツ、飲み物などの間食で食物繊維をとるのも◎。
外食で食物繊維や発酵食品をとれるメニュー
外食では野菜・根菜・きのこ・海藻入りのメニューを選ぶと食物繊維を自然にとれます。主食ならそばがおすすめですが、パスタやご飯にも食物繊維は含まれています。納豆やキムチ、チーズなどの発酵食品をトッピングやサイドメニューにつけるとさらにGOOD。
【朝食編】
タイプ別の効率の良い食べ方
1日の腸の働きは「朝食」からスタート
痔の予防・改善に大切なのが便秘を防ぐこと。特に食事を抜くことは便秘の原因の一つです。働き盛りの20〜50才代は朝食を抜く方が多く、朝食を抜きがちな方は、飲み物からでもいいので朝食の習慣をつけたいもの。食べ物が胃に入ることで腸のぜん動運動が起こり、排便を促します。
また、1日を通じて水分補給を意識すると、便をやわらかくし、お通じの改善に有効です。
時間がない方は、調理不要の食品をちょい足し
忙しくて作る時間がない方は、調理不要の食品などを取り入れて時短に。和食なら納豆、洋食ならヨーグルトやチーズが手軽な発酵食品としておすすめ。食物繊維をとれる野菜や海藻入りのフリーズドライみそ汁やくだもの、ナッツ類も時間のないときには便利です。
朝食の習慣がない方は、まずは食べやすい1品から
食欲がなくて朝食を抜きがちな方は、食べられそうなものを少量から試してみましょう。
短時間で作れる、おいしい健康の朝食向きレシピ
朝食を作る場合は、いつものトーストやご飯に食物繊維や発酵食品をプラスするだけでも違います。スープは水分補給にもなり、食欲のないときにも口にしやすいメニューです。
痔は、食事や食べ方で予防や改善することができます。積極的にとりたい食品はあっても、食べてはいけないものはないので、1日3食を楽しみながら、健康的なお通じのある生活を維持していけるといいですね。
食事・栄養監修 おいしい健康 管理栄養士
※おいしい健康の無料会員の場合、見られるレシピはひと月あたり5品までとなっております。
参考:厚生労働省 日本人の食事摂取基準2025年版、文部科学省 日本食品標準成分表(八訂)増補2023年、女子栄養大学出版部 毎日の食事のカロリーガイド第3版、女子栄養大学出版部 エネルギー早わかり表(第5版) 、厚生労働省 令和5年国民健康・栄養調査報告、日本消化管学会 便通異常症診療ガイドライン2023慢性便秘症
参考:厚生労働省 日本人の食事摂取基準2025年版、文部科学省 日本食品標準成分表(八訂)増補2023年、女子栄養大学出版部 毎日の食事のカロリーガイド第3版、女子栄養大学出版部 エネルギー早わかり表(第5版) 、厚生労働省 令和5年国民健康・栄養調査報告、日本消化管学会 便通異常症診療ガイドライン2023慢性便秘症
