くらしの栄養学

【調理のきほん】電子レンジの正しい使い方|加熱時間・容器・食材別の注意点

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電子レンジは料理を温めるだけでなく、食材の下準備や調理にも使える便利な調理家電です。最初に正しい使い方を知っておくと、加熱ムラやトラブルを防げます。この記事では、料理初心者にも役立つ電子レンジで安全かつおいしく調理するコツをご紹介します。

まず最初に、電子レンジの特徴を知ろう

電子レンジは「マイクロ波」という電磁波を使って食品中の水分子を振動させ、その摩擦によって熱を発生させます。火のように外側から熱を加えるのではなく、食品の内部でも同時に加熱が起こるのが特徴です。

蒸し料理をはじめ、電子レンジで作れるレシピも多く、火を使いたくないときなどは電子レンジだけでできるレシピも便利です。

ただ、加熱する食品によっては、内部と外部で温度差が生じやすく、急激な沸騰(突沸)や、食品の破裂・発火などにつながる場合があります。やけどや事故を防ぐためにも、電子レンジの基本的な使い方や注意点を確認してから使いましょう。

電子レンジで加熱する時の基本ルール

1. 加熱時間はW数に合わせて調整する

レシピに書かれている加熱時間は、電子レンジの出力ワット(600Wなど)を基準にしていることが多いです。おいしい健康のレシピでは、600Wの電子レンジを基準にして加熱時間を記載しています。
もしワット数の違う電子レンジの場合、時間を換算して加熱します。

<加熱時間の目安>
500Wの場合 → 記載の加熱時間 × 1.2倍
700Wの場合 → 記載の加熱時間 × 0.8倍

例:600Wで3分の場合
▶︎500Wで3分40秒、700Wで2分30秒

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つまり、出力が弱い電子レンジでは少し長めに、強い時は短めに加熱するとちょうど良くなります。加熱途中で様子を見ながら調整しましょう。

2. 使う容器や食器は、電子レンジ対応可能なものを

電子レンジを使う時は、必ず 電子レンジ対応の耐熱容器や耐熱ガラス容器を使いましょう。買った時の説明書やラベルに表示してあるほか、メーカーのホームページなどで確認すると◎。
プラスチック製でも電子レンジ対応の表示がないものは避けてください。対応していない容器を使うと変形や発火の原因になります。

3. ラップのかけ方に注意

ラップで食品をカバーする時は、空気を含ませて“ふんわりとかける”のがポイントです。きつく密着させず、蒸気の逃げ道を作るイメージでかけましょう。

<ラップのかけ方>
OK:ラップにふんわりとたるみができるように器にのせた後、ラップが取れないように軽く手で押さえます。
4605 NG:ぴったり密着させるかけ方は、蒸気が膨張して破裂する可能性があります。

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4. 食材ごとの注意ポイント

卵は一部に強い圧力がかかり、破裂する場合があります。ゆで卵の電子レンジ加熱は避けていただき、生卵の場合は基本的には溶きほぐしたもののみを使いましょう。

皮や殻、膜のある食品

オクラ、ウインナー、ししゃも、いか、たらこ、ぎんなんなど、皮や殻、膜で覆われているものは内部の蒸気が逃げにくいため加熱時に破裂する可能性があります。丸ごと加熱する場合は、切れ目や割れ目を入れて加熱してください。

水分の少ない食材

にんじんやさつまいも、にんにくなど水分が少ない食品は、加熱し過ぎると焦げたり、固くなったりすることがあります。
・水を振りかけてから加熱をする
・長時間の加熱は避ける
・小さく切って、火の通りをよくする
などの工夫をするとムラなく加熱できます。

油脂(バター・油など)

油脂分を加熱しすぎると飛び散る可能性があります。加熱をする際は、低めのワット数で様子をみながら少しずつ加熱をし、加熱のし過ぎには注意しましょう。
また、バターや油などの油脂分は、長時間加熱することにより発火する恐れがあります。油単体での加熱は避けるのがベターですが、少量の場合は、様子を見ながら少しずつ加熱してください。

肉類

電子レンジの機種や耐熱容器の種類、食材の状態により加熱具合に誤差が生じます。レシピの記載時間を目安とし、様子を見ながら火が通るまで、加熱時間を調整してください。

・鶏ささ身
破裂する恐れがあるため、必ず筋を取ってから加熱します。
・鶏むね肉、鶏ささ身
塊のまま加熱すると破裂し、大きな音がする場合があります。切り分けて使うか、数回に分けて様子を見ながら加熱を。

牛乳や調味料などの液体

牛乳や調味料などを加熱しすぎると、突沸現象(急に噴き出す現象)が起こり、火傷の恐れがあります。 加熱をする際は大きめの耐熱ボウル(または、耐熱性のマグカップなど)を使用し、加熱後すぐに取り出さずに庫内で少し冷ましてから取り出すなどして十分注意してください。

5.一度に長時間の加熱をしない

一度に長時間の加熱をすると食材やラップが破裂する恐れがあります。食材やレシピによって「長時間」の定義は異なりますが、
・ラップはふんわりとかける
・様子を見ながら加熱する
ことを守りましょう。

また、一度取り出して蒸気を逃がしたり、全体を混ぜ合わせて再度加熱したりするなどの工夫をするのも◎。
長時間加熱した場合、取り出す際に急に溢れたり爆発したりする可能性があります。すぐに取り出さず、庫内で30秒~1分ほどおいてから取り出すようにしましょう。

様子を見ながら加熱するなど、安全な使い方をマスター

電子レンジを正しく使えば、忙しい日でもおいしく・安全に調理ができますよ。ぜひ、上のコツを意識して、料理の幅を広げてくださいね。おいしい健康の電子レンジだけで作れるレシピも参考にしてください!

▶︎電子レンジだけで作れるレシピを見る

編集:おいしい健康編集部
監修:おいしい健康管理栄養士