冷蔵庫の食材整理におすすめ!週1チヂミのはじめ方
公開日: 2024年9月13日
こんにちは、おいしい健康管理栄養士のくらさんです。
みなさんは、冷蔵庫に中途半端に残ってしまった食材や、使いきれない野菜はどのように消費していますか?
ユーザーさんから寄せられる声の中でも、よく目にするのが「冷蔵庫に余った食材、どう消費したらよい?」「食材を余らせずに効率よく使い回すコツが知りたい!」というお悩み。
カレーやみそ汁の具材にする方法はよく聞きますが、他におすすめできる方法はないものか。おいしい健康の社内で投げかけてみたところ、興味深い方法を入手!
冷蔵庫の食材整理は週1回のチヂミで解決!
教えてくれたのは、エッセイストであり、おいしい健康の共同CEOでもある松浦弥太郎さん。
松浦さんのおすすめの料理は、なんと「チヂミ」。
松浦家では、週1回のチヂミで冷蔵庫の食材を上手に消費しているそうなんです。
今回は、そんな松浦さんがいつも作っているという「基本のチヂミ」のレシピと、おいしい作り方のコツをじっくり聞いてきました。
くらさん:松浦さん、冷蔵庫の整理に「チヂミ」が大活躍と聞いて、これは興味深いなと。まず、どうして「チヂミ」なんでしょう?
松浦さん: あはは、そうですよね、ちょっと意外ですよね。料理家の飛田和緒さんに教えていただいたのがきっかけです。チヂミって、冷蔵庫にある食材を何でも使えて、しかも簡単なんです。母の介護をしているんですが、余り物の野菜をおいしく食べきる方法として、チヂミを作るようになったんですよ。実際にやってみたら、本当においしくて、それからすっかりハマっちゃいました(笑)。今では松浦家の週末の定番です。
くらさん:なんでも松浦さんのおすすめは「もやし」だとか!もやしを必ず入れるのがコツなんですか?
松浦さん: そう!必ずベースはもやし。もやしって、食感もよく、すごくうま味が出るんですよ。もやしさえ入れれば、あとは「冷蔵庫にあるもの何でもOK!」って感じです。ピザみたいにトッピングを楽しめるのがチヂミの良いところです。
くらさん:なるほど〜、ピザ感覚!「今日は何をのせようかな〜」って感じですね(笑)。今日はそんな松浦家の定番「基本のチヂミ」を教えていただけるんですよね。
松浦さん: はい。いくつかポイントがあるので、一緒に作りながらご紹介しますよ。
くらさん:楽しみです!よろしくお願いします。
松浦弥太郎さん直伝!『もやしたっぷり 基本のチヂミ』
もやし・・・・・・1袋(200 g)
にら・・・・・・・50 g
長ねぎ・・・・・・1/2本
卵・・・・・・・・2個
小麦粉・・・・・・大さじ5(45 g)
片栗粉・・・・・・大さじ5(45 g)
ごま油・・・・・・大さじ2 (24 g)
塩・・・・・・・・小さじ1/2 (3 g)
【たれ】
長ねぎ(みじん切り)・・・1/2本
しょうが(すりおろし)・・1片分
白すりごま・・・・大さじ1 (7.5 g)
しょうゆ・・・・・大さじ2 (36 g)
砂糖・・・・・・・大さじ2/3 (6 g)
黒酢・・・・・・・大さじ1 (15 g)
<作り方>
1.もやしはひげ根を取り、冷水に5分ほどつけてパリッとさせます。(これがコツ!)
松浦さん:もう早速ポイントです!ひげ根を取ると臭みが減ってとても食べやすくなるんです。冷水につけておくことでシャキッとして、焼いた後も食感が残るんですよ。
これが結構手間なんですが、その分おいしさに直結します。ひと手間かける価値はありますよ。
2.にらは3cm長さに、長ねぎは斜め薄切りにします。
3.別のボウルに溶き卵を入れ、小麦粉と片栗粉を加えてさっくりと混ぜます。(これがコツ!)
松浦さん:ここで次のポイント。卵と小麦粉と片栗粉は完全に混ぜすぎないこと。
粉が残るくらいサクッと混ぜるのがコツです。完全に混ぜるとどろっとしてしまって、野菜を加えた時にうまく混ざらなくなってしまうんです。
この後たっぷり野菜を加えるので、大きめのボウルをご用意ください。
4.もやし、長ねぎ、にら、塩を加えて全体を混ぜ合わせます。
5.フライパンにごま油を入れて中火で熱します。生地を入れて2分ほど焼き、ほんのり焼き色がついたら弱めの中火で3分焼きます。
松浦さん:最初の2分でほとんど火が通ります。次の3分は、裏側の焼き色を見ながら焼き時間を調節しましょう。
6.こんがりと焼き色がついたら裏返し、フライパンの縁から、ごま油を回し入れます。裏面も、中火で2分ほど焼き、弱めの中火で3分焼きます。
松浦さん:裏面も全く同じ焼き時間です。覚えやすいでしょう!?しっかり焼き目をつけるのがポイントかな。
7.食べやすい大きさに切って器に盛り、混ぜ合わせたたれを添えて出来上がりです!
松浦さん:よかったら、たれもぜひ作ってみてください!時間がないときは、しょうゆやぽん酢しょうゆだけでもおいしいですよ。
※塩分量が気になる方はおいしい健康アレンジレシピを参考にしてみてください。
くらさん:チヂミって難しそうなイメージがあったんですが、覚えやすくて簡単そうでした!ここでポイントのおさらいです。
もやしはひげ根をとって、冷水につけてパリッとさせる。焼いた後も食感が楽しめます。
②チヂミの生地は完全に混ぜすぎない
粉が残るくらいに、サクッと混ぜることで、次に加える野菜が混ざりやすくなります。
③両面しっかり焼き色をつける
基本は中火で2分、少し弱めて3分。こんがり焼き色がつくまで焼き時間は調整してください。
松浦さん: もやしさえ入れれば、あとは何でもアリです。ボリュームを出したい時は、豚肉とかツナ缶、シーフードなんかも合いますね。意外と、ちくわをスライスして加えると食感が楽しくておすすめなんですよ。
くらさん:チヂミがますます楽しそうに思えてきました。早速今週末、チヂミデーを計画してみます。最後に、何かアドバイスはありますか?
松浦さん: そうですね、「今週のチヂミは何にしようかな?」って楽しむことかな(笑)。余った野菜や食材を使って、創作料理みたいな感覚でやってみるといいですよ。これ一つでお腹いっぱいになるので、他に何か作る必要もないんです。ラクラク料理ですよ。とにかく一度やってみて。きっと「おいしい!これいいな!」って思ってもらえると思います。
ぜひ、楽しんでくださいね!
食材いろいろアレンジレシピ
早速、教えていただいたおすすめの食材で、おいしい健康アレンジレシピを作ってみました。こちらもぜひ参考にしてみてください。
もやしたっぷり ちくわとにらのチヂミ
ちくわのうま味と食感が加わり、たれをつけなくてもおいしい、ボリューム満点の一品◎
もやしたっぷり 豚肉とにんじんのカレーチヂミ
豚肉とえのきを加えて、うま味と食べ応えをアップ。カレー粉で味に変化をつけました。
もやしたっぷり ツナコーンのチヂミ
ツナとコーンの組み合わせはお子さまにもおすすめです。お好みでチーズを加えても◎
ちょっと食材を買いすぎてしまったり、中途半端に残ってしまっても「週末のチヂミにしようっ!」と思えば少し心の余裕が生まれますよね。
みなさんも、ぜひ週1チヂミにチャレンジしてみてくださいね。
松浦弥太郎さん
雑誌「暮しの手帖」で9年間編集長を務める。エッセイストとして上質な暮らしに関わる著書の執筆や、ラジオ、テレビなど多くのメディアで活躍中。現在は(株)おいしい健康共同CEOに就任。