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【離乳食の基礎知識④】離乳食でよくある質問Q&A

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監修・教えていただいた方:一般社団法人母子栄養協会代表理事 管理栄養士 川口由美子先生

離乳食をはじめていくと「ちゃんと食べてくれない…」「同じものしか食べない」などの悩みが出てくることもありますが、完璧を目指さなくても大丈夫です。親子でゆっくり、楽しく食事の時間を育んでいきましょう。離乳食の過程で多いお悩みや質問について、母子栄養協会代表理事・管理栄養士の川口由美子先生にお答えいただきました。

はじめるときに感じるお悩み

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Q.生後5ヶ月になったらすぐはじめないといけないのでしょうか?

A. 月齢はあくまで目安で、5ヶ月になったらすぐにはじめなくてはいけないわけではありません。5〜6ヶ月頃になって赤ちゃんに以下のようなサインが見られたら、はじめる準備をしましょう。
・首のすわりがしっかりして、寝返りができる
・5秒以上座れる
・スプーンなどを口に入れても舌で押し出すことが少なくなる
・食べ物に興味を示す(口を動かす・じっと見るなど)

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Q.1日2回食に増やすのはいつからですか?

A. いつになったら2回に増やすというきまりはありませんが、6ヶ月に入り、離乳食に慣れてきていたら、2回食にしてみてもよいでしょう。ですが、最初の頃は1日1回の離乳食でも母乳やミルクから栄養はとれているので焦らなくても大丈夫です。なかなか食べてくれないなと思ったら、離乳食の回数を1回から2回に増やすことで、チャンスも増えるので、試してみてもよいでしょう。

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Q. 卵アレルギーが心配ですが、初期から与えていいのでしょうか?

A. 赤ちゃんに多い、アレルギー発症の心配がある食材は「卵、小麦、牛乳・乳製品」です。その中でも、卵を早くから与えるのに不安がある方も多いかもしれません。
厚生労働省「授乳・離乳の支援ガイド(2019年改訂版)」によると、離乳食をはじめる時期や特定の食べ物を与える時期を遅らせても、食物アレルギーの予防効果に関する科学的根拠はないといわれています。
また、卵アレルギーが心配であれば、しっかり20分かたゆでした卵黄を、初期から少しずつあげるといいでしょう。皮膚炎があったり、アトピーと診断されている場合は、医師に相談しながらすすめると安心です。

慣れてきてもギモンはいろいろ

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Q.いつから味付けをしていいの?薄味にする方法は?

A. 調味料を使いはじめる目安の月齢はないものの、母乳・ミルクだけを口にしていた赤ちゃんに、いきなり濃い味付けのものを与えるとびっくりしてしまいます。「授乳・離乳の支援ガイド(2019年改訂版)」では、最初は調味料を使わなくても良いとされています。無理に味をつけなくても、だし汁や魚、野菜のゆで汁でもうま味を感じられます。
また、調味料を使うようになっても薄味が基本。みそ汁やスープなどは具だくさんにすると、調味料が少量でも食材の味でおいしく感じられます。

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Q.離乳食を食べてくれないときがあります。なぜでしょうか?

A. 食べない理由は、形状が食べにくい、お腹がすいていない、周囲の環境の影響など、様々なことが考えられます。
・食べにくい形状の場合:
粒が残っている、かたい、パサパサしているなど飲み込みにくいときには口から出してしまいます。形状を変える、とろみをつけるなどを試してみましょう。
・お腹がすいていない場合:
水分やおやつなどを与えているとお腹がすいていないことも。母乳やミルクの時間とあけてみる方法も。ただ、離乳食を食べてもらうために母乳やミルクを与えない方がいいというわけではありません(次のQ参照)。

テレビやおもちゃが気になっているなど、食ベる気分になっていないことも考えられます。急かしたり、無理に食べさせたりするのではなく、周りも一緒に食べるなど、食事を楽しむ環境をセットするのも一案です。
ただし、お腹が痛いなど体調が悪くて食べられない場合もあるので、様子をみていつもと体調が違う場合は、病院を受診しましょう。

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Q.母乳やミルクのあげすぎはよくないのでしょうか?

A 離乳食の期間でも母乳はほしがるだけ与えてOKです。ミルクは離乳初期ならほしがるだけ、中期なら1日3回、後期なら1日2回、完了期は食欲や成長に応じて与えるのが目安とされています。
ですが、母乳やミルクを離乳食の直前に飲むと、お腹がいっぱいで離乳食を食べられない場合もあります。食が進まないようなら、離乳食の後や、時間をあけて飲んでもらう方がベター。

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Q.市販のベビーフードを使ってもいいの?

A. 離乳食を作るのが大変、負担と感じる人は多いもの。離乳食は手作りも良いですが、外出や旅行時、時間がないときにはベビーフードを活用するのも一つの方法といわれています。不足しがちな鉄の補給には、レバー入りの製品や、鉄補給されたベビーフード等を使うと調理する手間を省けます。
月齢に合わせて粘度やかたさ、粒の大きさなどが調整されているので、手作りする際の見本になるメリットも。与える前に食べてみて、確認するとよいでしょう。

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Q.好きなものしか食べない場合はどうすれば?

A 好きなものばかり食べている場合は「好きなものがあるのは嬉しいこと」と考えて、好きなものを増やしていけるといいですね。食べない食材=嫌いな食材というわけではないので、1回与えて食べなくても、別の日にする、形を変える、味を変えるなどにより、食べられるようになることも。少しでも食べられたら褒めてあげると、赤ちゃんの食べる意欲がわくかもしれません。

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Q.遊んでしまって落ち着きがないのですが...

A. 成長すると他のことも気になってきて、食事に集中できなくなるときも。せかして無理に食べさせると嫌がることもあるかもしれません。その場合、食べる姿勢や環境を変える方法もあります。
例えば、食事をするとき、足置きに足をつけて食べられる状態の方が、落ち着いて食べられます。足がぶらぶらしてしまう椅子だったら見直してみましょう。おもちゃなどが気になる場合は片付けるほか、おもちゃが目につかない向きにして食べることも一案です。
また、家族など他の方が食べているところをみると、「今は食事の時間だ」ということを赤ちゃんに知らせることができ、落ち着くきっかけになるかもしれません。

一般社団法人母子栄養協会代表理事
川口由美子先生
管理栄養士。母子栄養指導士。女子栄養大学生涯学習講師。女子栄養大学にて小児栄養学を研究後、30年ほど子どもの食事に関する業務に携わる。Eテレ「まいにちスクスク」のほか、テレビ、雑誌、WEBで離乳食や幼児食のレシピ提案、コラム執筆、栄養監修等を行う。主な著書「まねしてラクラク迷わない!365日のフリージング離乳食」(西東社)

母子栄養協会ホームページ

参考
厚生労働省 授乳・離乳の支援ガイド(2019年改定版)
「まねしてラクラク迷わない!365日のフリージング離乳食」西東社 こども家庭庁 生後5か月からの離乳スタートガイド 母子栄養協会 離乳食の味付け・塩分について管理栄養士が解説 母子栄養協会 離乳食 食べない悩みの原因と解決策のヒント 母子栄養協会 離乳食のお悩み:落ち着きがない、食べない

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編集:おいしい健康編集部