読む、えいよう

紫外線が気になる季節に「パプリカ」

注目のポイント
・加熱しても壊れにくいビタミンCが豊富
・高い抗酸化力を狙うなら「赤パプリカ」
・グリルで焼いてポリ袋に入れて蒸らすと、皮むきが簡単

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赤、黄、オレンジなどのカラフルな色で、サラダやお弁当などに彩りを添えてくれるパプリカ。色によって栄養に違いがあることはご存知でしょうか?今回はそんなパプリカについて、栄養から保存方法、レシピまで詳しくご紹介します。

紫外線から肌を守ってくれる栄養素がいっぱい

パプリカはピーマンの大型種で、ピーマンよりも肉厚、風味にクセがなく甘味が強いのが特徴です。ビタミンCやビタミンE、β‐カロテンなどの抗酸化物質が豊富に含まれています。これらの栄養素は紫外線から肌を守る働きがあるため、積極的にとりたい野菜です。

パプリカは加熱調理すると抗酸化作用アップ

ビタミンCは加熱によって壊れやすい栄養素ですが、パプリカのビタミンCは加熱調理しても壊れにくいという特徴があります。また、油と一緒にとると脂溶性ビタミンのビタミンEやβ‐カロテンの吸収率が高まり、抗酸化作用を促進すると言われています。

抗酸化を狙うなら「赤パプリカ」がおすすめ

赤と黄で比較すると、赤のほうがβ‐カロテンは5.5倍、ビタミンEは1.8倍も含まれています。※1

赤パプリカ/βカロテン:1100μg ビタミンE :4.3mg
黄パプリカ/βカロテン:200μg ビタミンE:2.4mg

さらに、赤いパプリカにはカプサチンと呼ばれるカロテノイド系の色素が含まれ、高い抗酸化力を発揮します。
※1 食品成分表2015年版(七訂)

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パプリカをおいしく食べるためのポイント

  • 果皮にハリとツヤがあり、肉厚で色鮮やかなものを選ぶ
    へたの切り口が黒く変色していないものを選びましょう。シワがあるものは鮮度が落ちている可能性があります。

  • 表面の水分をふいてから、ポリ袋に入れて冷蔵庫の野菜室に保存
    パプリカは水けに弱いので、洗ってから濡れたままにしないように注意してください。長期保存するときは、使いやすい大きさに切って保存袋に入れて冷凍ができます。

  • マリネなどにするときは、皮をむいて口当たりよく
    グリルで全体に黒く焦げるぐらいまでしっかり焼き、熱いままポリ袋に入れて蒸らすと皮がむけやすくなります。ちょっとひと手間をかけると、甘みが増して口当たりよく仕上がるので、試してみてください。

日差しが強い季節に食べたい、パプリカのレシピ3選

加熱調理で抗酸化パワーもアップ。副菜に、主菜に、いろいろ使える便利食材です。ぜひ、お試しを。

パプリカの焼きマリネ
じっくり焼いたパプリカの甘さが粒マスタードの酸味で引き立ち、絶品です
切り干し大根とパプリカの中華あえ
切り干し大根とパプリカの食感が楽しい中華あえ。ごま油の香りが食欲を誘います
白身魚のパプリカソース
白身魚のソースに、パプリカを使ってみませんか?うまみとコクがたっぷり

参考にした文献

  • 新野菜の便利帳 健康編(高橋書店)
  • 新野菜の便利帳 おいしい編(高橋書店)
  • いちばん詳しくて、わかりやすい!栄養の教科書(新星出版社)

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編集:おいしい健康編集部
監修:おいしい健康管理栄養士