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おひたしやあえ物。水っぽくならず、もっとおいしく作るには?

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おひたしやあえ物を作った時、味が薄いと感じたことはありませんか? 原因は、野菜から出た水分。水っぽくならずに、少しの味つけでもおいしく仕上がるコツを紹介します。

塩分控えめでも、ぼんやりした味にしないコツ

でき上がってすぐに味見した時には大丈夫だったのに、いざ、食卓に並べて食べてみたら味が薄い……。おひたしやあえ物でそう感じたことがあるのではないでしょうか。水切りが足りなかったのか、味つけの分量を間違えたのか、と思ってしまいます。

この原因は、仕上がった後に、野菜から水分が出てしまったから。小松菜やほうれん草などの葉野菜のほか、水分を多く含むきゅうりやかぶなどの野菜で起こることです。

特に塩分を控えめにしたい方、高血圧の方などは、少しの調味料で味付けをしたいもの。そこに野菜から水分が出ると、ぼんやりした味になってしまいます。

解決するには、あらかじめ野菜から余分な水分をしっかり出しておき、きちんときっておくことが大切です。水分を抜くことで、野菜の青臭さがなくなり、かさが減って量が多くても食べやすくなります。また、少しの調味料でもしっかり味がつき、うまみを感じやすくなるものです。手軽にできる方法をお伝えします。

野菜から余分な水を出す方法とは

水分をしっかり出しておけば、あとは少しの調味料で味つけできます。塩分控えめでも、きちんとおいしさを感じたいもの。水切りをしっかりして、減塩でもおいしい食事を楽しんでください。

●しょうゆ洗い
共洗いと呼ばれることもありますが、あらかじめしょうゆを加え、浸透圧を利用して水分を出しておくという方法です。茹でた葉野菜に適していて、あえ物やおひたしにおすすめです。
「おいしい健康の管理栄養士のnote」 でも紹介しています。

おすすめのレシピは「ほうれん草のごま和え」
ほうれん草をゆでた後にしょうゆ洗いすることで、ごまの風味が際立つ一品です。

●塩もみ
「塩もみ」にも同じ作用があります。塩をふってもみこむと、しょうゆ洗いと同じように浸透圧の加減で水分が出てきます。一旦水洗いして塩を流し、そのあとに水けをしっかりきればよし。生で食べる野菜に向いているので、酢の物や浅漬けなどを作る際にぴったりです。
また、塩もみの塩分が気になるという方には「砂糖もみ」という方法もあります。塩ほど水分を抜くことはできませんが、塩の代わりに砂糖を使うというものです。

おすすめのレシピは「コールスロー」
キャベツと玉ねぎに塩をふって水けをきっておくことで、少しの調味料でもしっかり味つけできます。

●冷凍する
冷凍しておいた野菜を解凍した際に、水っぽく感じることはありませんか? 基本的に水分の多い野菜は冷凍に向いていないとされています。細胞が壊れて水分が外に出てしまい、風味や食感が悪くなるからです。しかし、その性質をあえていかすことで、水けをきることができます。すべての野菜に使える方法ではありませんが、知っておくと便利です。

おすすめのレシピは「無塩なます」
大根とにんじんをせん切りにしてから冷凍することで水けを抜き、塩を使わずに仕上げました。

※2020年12月に配信した記事を一部再編集しています。

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編集:おいしい健康編集部
監修:おいしい健康管理栄養士
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