【管理栄養士監修】大根をまるごと味わう、調理のポイント
公開日:
2016年1月25日
最終更新日:
2022年11月15日
消費量はトップクラス。人気の野菜「大根」
大根は毎日の食卓に欠かせない食材のひとつです。サラダやおでん、漬物、薬味などに幅広く使われていますよね。寒い時期になると、じわっと煮汁の染み出る大根が恋しくなる人も多いのではないでしょうか。
大根は寒くなるとやわらかくておいしくなります。さらに、この時期は葉付きのまま売られていることも多いです。一本買うといろいろな味が楽しめる大根について、栄養から保存方法まで詳しくご紹介します。
大根の辛み成分と期待される健康効果
大根の根は95%が水分で、ビタミンCやでんぷん分解酵素を含んでいるのが特徴です。さらに、辛み成分のイソチオシアネートには、さまざまな効能が期待されています。例えば、殺菌作用、慢性的な炎症の抑制作用などです。
このイソチオシアネートをしっかりとるには、2つのポイントがあります。一つ目は、生で食べること。イソチオシアネートは、加熱に弱い栄養素です。二つ目は、新鮮なうちに食べること。イソチオシアネートは、揮発性のため時間経過により徐々に失われてしまいます。
これらのポイントを踏まえ、イソチオシアネートを効率的に摂取するには、新鮮なうちに大根おろしにして食べるのがおすすめです。細かくおろすことで細胞が破壊され、辛味成分であるイソチアシアネートが生成されやすくなります。
また大根の葉は、βカロテンやビタミンC、カルシウム、鉄などを含む緑黄色野菜です。捨てずに食べることをおすすめします。
選び方のポイント
大根はひげ根の毛穴が少なく、表面がなめらかでハリやツヤがあり、太くまっすぐなものを選びましょう。持ったときにずっしりと重みがあり、葉の切り口がみずみずしいものが新鮮です。葉付きのものは、葉が緑色でピンと立っているものが良品です。
調理のポイント
大根は、料理によって部位を使い分けましょう。葉に近い部分はサラダや大根おろしに。真ん中の部分は癖がないため煮物に。根の先の部分は辛味が強いので、おみそ汁の具などのアクセントに使うとよいでしょう。
サラダを作るときは繊維に沿った縦方向の千切りにすると、シャキッとした歯ごたえを楽しむことができ、さらにさっと氷水にさらすとパリっと感が増します。あえ物を作るときは塩揉みして水分を絞っておくと、味がなじみやすくなりますよ。
また、おでんやふろふきを作るときは輪切りの大根に十文字の切り込みを入れ、面取り(切り口の角を薄く削り取ること)をします。こうすることで、煮崩れを防いで、火の通りと味の染み込みがよくなります。
下ゆでのコツは、米のとぎ汁もしくはティースプーン1杯程度の米を入れた熱湯で大根をゆでることです。米やとぎ汁には、大根の辛みや苦みを抑え、白く仕上げる働きがあります。
旬と保存の方法
大根の旬は11~2月頃。一年を通じて出回っていますが、特に秋から冬にかけてはみずみずしく、甘みが強いのが特徴です。
葉付きの場合は、すぐに葉を切り落として別々に保存します。根の切り口にはラップをしてビニール袋や新聞紙に包み、できれば切り口を上にして冷蔵庫の野菜室で保存します。
葉は、新鮮なうちにゆでて冷凍保存するのがおすすめです。根は天日干しにすると、うま味が増して保存もできます。
旬の大根、いろいろなレシピでおいしく味わってください。
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