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ダイエット食材として米国で注目

カリフラワーは1960年以降、食生活の洋風化に伴い国内で利用されるようになった。その後、80年代の緑黄色野菜ブームにより、同じ花菜類のブロッコリーの人気が高まり、生産量が一時半減。しかし、白色のほかにオレンジや紫、黄緑色など多彩な種類が市場に出回ったこと、米国などで低糖質食の主役として取り上げられていることから、近年再び注目を集めている。

カリフラワーに詳しい京都府立大学の藤目幸擴名誉教授は、「カリフラワーは同じアブラナ科のブロッコリーと異なり、生でも食べられる。しかも、ゆでてもビタミンCの損失が少ない」と話す。ほかにも、脂肪代謝を促すビタミンB群や、体内の水分を排出するミネラルのカリウムも豊富に含む。免疫機能を高め、がんの予防効果が期待されている成分のスルフォラファンも含んでいる。

また、農研機構九州沖縄農業研究センターでは、澤井祐典さんがカリフラワースプラウト(新芽)の研究を進めているが、「ビタミンCの含有量はブロッコリースプラウトと比較して1.4倍以上多い」(澤井さん)。市場に出回る時期は未定だが、今後注目を集めそうだ。

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