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クルミの摂取で糖尿病が防げる

糖尿病を防ぐ効果に注目 脳の健康も保つ

最近は健康のためにナッツを食べているという人が多い。中でもクルミには、良質な脂肪といわれるn-3系脂肪酸のαリノレン酸が多く含まれる。
「αリノレン酸には、悪玉のLDLコレステロール値を低下させ、善玉のHDLコレステロール値を維持または上昇させる働きがある」(慶応義塾大学医学部化学教室の井上浩義教授)。コレステロールのバランスが良くなることで、血管はしなやかに、血流はサラサラに保たれる。
また、クルミには抗酸化物質のポリフェノールも豊富だ。ポリフェノールはリンゴや赤いワインなどに多く含まれていることが知られているが、クルミの実1つかみ分のポリフェノール量は、リンゴジュース1杯、赤ワイン1杯を上回る。ナッツの中では最も多い。
さらに最近、米国での大規模調査で、クルミには糖尿病の発症リスクを抑えたり、脳の認知機能を高める可能性があることも分かってきた。「これらの健康効果を期待するなら、1日に1つかみ(28g)のクルミを食べるといい」(カリフォルニアくるみ協会)。おやつやおつまみとしてはもちろん、料理にもクルミを取り入れよう。

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