運動は食前・食後どちらがいい?血糖値が気になる方の運動のコツ【管理栄養士監修】
公開: 2026年10月9日
監修:
おいしい健康管理栄養士

健康診断で血糖値を指摘された人だけでなく、普段から血糖値が気になっている人にも、運動は生活習慣を見直すうえで取り入れやすい方法のひとつです。
運動は血糖値の変化によい影響があるとされていますが、「食前にすべきか、食後にすべきか」で迷う人は多いものです。実は、運動をするタイミングによって、血糖値の上がり方への影響は変わってくるとされています。
今回は、おいしい健康の管理栄養士が、食前・食後それぞれの運動の特徴と、血糖値が気になるときの「食べて動く」タイミングの工夫について、わかりやすくお伝えします。
食後に血糖値が上がるのはなぜ?
食事をとると、食事に含まれる炭水化物などが消化・吸収され、血液の中のブドウ糖が増えることで血糖値が上がります。食後の血糖値は食事内容や個人差によって変わりますが、一般に食後しばらくして上昇し、その後ゆるやかに低下していくのが一般的な流れです。
食後の血糖値が気になる場合は、食事や運動など、日々の生活習慣を見直すことも大切です。
その工夫のひとつが「運動をするタイミング」です。
運動は血糖値にどう関わっているの?
運動すると、筋肉がブドウ糖をエネルギーとして使うため、血液中のブドウ糖が筋肉に取り込まれやすくなります。また、運動後はインスリンが効きやすくなることも知られています。
このため、運動は血糖値の変化とかかわりが深い生活習慣のひとつと考えられています。ただし、同じ運動でも、いつ行うかによって体への影響の出方が異なる場合があるとされています。
運動は食前・食後、どちらがいい?
食後の血糖値の上昇が気になる場合は、食後に体を動かすことがひとつの方法です。運動は生活のなかで実施できる時間であれば問題ないとされていますが、特に食後1時間後に行うと、食後の血糖値の上昇を緩やかにするとされています。
「食前に運動してはいけない」というわけではありません。食前の運動も、血糖値の変化によい影響があるとされています。
ポイント1:いつ運動する?→食後の時間帯に体を動かす
食後の血糖値の上昇が気になる場合は、食後に体を動かすことがひとつの方法です。食後1時間ごろはひとつの目安になりますが、必ずこの時間に運動しなければならないわけではありません。自分の生活リズムに合わせて、無理なく続けられるタイミングを見つけましょう。
ポイント2:何をする?→無理なく続けられる運動を
ウォーキングなど、無理なく続けられる有酸素運動は、日常生活にも取り入れやすい方法です。強さの目安は、「少し息がはずむけれど、無理なく続けられる程度」と考えるとわかりやすいのではないでしょうか。有酸素運動だけでなく、筋力トレーニングなども運動習慣の一部として取り入れられます。
はじめから張り切りすぎる必要はありません。慣れてきたら、歩く距離を少し伸ばしたり、階段を使ったりするなど、できる範囲で増やしていけば十分です。
ポイント3:どのくらい行う?→まとまった時間がなくても大丈夫
運動というと、「まとまった時間を確保しなければ」と考える人も多いかもしれません。厚生労働省 健康づくりサポートネット「糖尿病を改善するための運動」には、糖尿病の運動療法では、ウォーキングなどの中等度の有酸素運動を週150分以上、週3回以上行うことなどが目安とされています。
まとまった運動時間を確保できない場合は、食後に少し歩く、長時間座りっぱなしにしない、家事などでこまめに体を動かすことから始めるのもよいでしょう。
ポイント4:治療中の人は?→低血糖に注意
特にインスリン製剤や、低血糖を起こすことがある薬を使用している場合は、運動によって低血糖(血糖値が下がりすぎること)が起こることがあります。運動する時間や強さ、食事との組み合わせについて、主治医や医療スタッフに確認しておくと安心です。
運動とあわせて見直したい、毎日の食事
血糖値が気になるときの食事は、特定の食品だけを食べるのではなく、主食・主菜・副菜を組み合わせ、食事全体のバランスを考えることが大切です。ここでは、主菜や副菜として取り入れやすいレシピを紹介します。
1. 豚肉とごぼうの甘辛きんぴら丼(主食+主菜)
ごぼうと麦ご飯で食物繊維を補える、主食と主菜を一品で楽しめる丼です。豚肉のうま味とごぼうの香りが合う、満足感のある味わいです。
3. 鶏肉と野菜の包み蒸し(主菜)
鶏もも肉に、キャベツ・かぼちゃ・ブロッコリー・しめじと、野菜やきのこをたっぷり合わせた一品です。蒸し調理で、素材のうま味を活かして仕上げます。
おいしい健康アプリの活用法
血糖値が気になるときは、毎日の食事や歩数の記録を続けることも、気づきにつながります。「おいしい健康」アプリには、そんな毎日をサポートする機能があります。
① プロフィール設定による最適化
血糖値が気になる方は「血糖値・HbA1cが高い」でプロフィールを登録しておくと、自分に合った食事基準を設定。レシピや献立を見つけやすくなります。
② 食事や生活記録での数値確認
毎日の食事を記録すると、栄養素を確認できます。記録を続けることで、自分の食べ方の工夫をふり返るきっかけにもなります。また、歩数や体重、血糖値も記録できます。
③ 個別栄養相談で、管理栄養士に直接相談
運動するときの食事や血糖値が気になるときの食事など、日々の食事のお悩みを、管理栄養士に相談できます。
まとめ
運動は、食前でも食後でも、体によい影響があるとされています。そのなかでも、血糖値の上昇が気になるときは、食後に体を動かすことが、ひとつの工夫としてすすめられています。食後1時間ごろはひとつの目安ですが、厳密にこだわりすぎず、自分の生活に合わせて続けやすいタイミングを見つけてみてくださいね。
まとまった運動時間がとれなくても、食後に少し歩く、立って家事をするなど、できることから始めれば十分です。すべてを一度に変える必要はありません。今日できそうなことから、少しずつ取り入れてみてくださいね。
糖尿病の治療中の人や、合併症がある人、運動に不安がある人は、主治医に相談し、自分の体調や治療内容に合った運動を行いましょう。
参考
厚生労働省 健康づくりサポートネット 糖尿病を改善するための運動
▼2型糖尿病の食事ページでは、1週間献立もご紹介
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