せいろは思ったより気軽|短腸症候群(SBS)の食事と消化にやさしい蒸し料理のはじめ方
公開日: 2026年7月28日
短腸症候群の食事についてもっと知りたい場合はこちら→ https://oishi-kenko.com/articles/sbs-meal
油いらず、洗い物少なめ、同時に何品も完成。蒸し料理の魅力に気づいたら、食べることがもっと楽になるかもしれません。
1. せいろが選ばれる、3つの理由
中華料理店の厨房や、温泉旅館の朝ごはん——。せいろはどこか「プロの道具」というイメージがありませんか。でも実際に使ってみると、家庭料理にこそ向いている調理器具だと気づきます。
最近ではシンプルな暮らしを提案する雑貨店でも見かけるようになり、以前よりぐっと手に入れやすくなりました。
■ 油ゼロで素材を味わう
材料を並べて蒸すだけ。余分な油を加えないのに、素材本来の甘みとうま味が際立ちます。
■ 同時に何品もできあがる
段を重ねて一度に複数の料理が完成。火を使う調理器具をひとつにまとめられます。
■ 繊維までやわらかく
じっくりと蒸気が通るため、かぼちゃや根菜の繊維もほっくりとやわらかく仕上がります。
蒸し料理は油を使わないため消化への負担が少なく、食材の繊維もやわらかくなるため消化・吸収がしやすくなります。いも類やかぼちゃは薄めに、野菜は繊維を断つように切ると、さらに消化しやすくなります。
体調の波がある日も、「蒸すだけ」という簡単な調理でしっかり食事が整えられるのも、せいろの大きな魅力です。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
2. きほんの作り方、4ステップ
"入れて、蒸すだけ。"それだけで、ごちそうが完成します。
① 鍋に湯を沸かす
鍋にたっぷりの湯を沸かします。蒸している途中でお湯がなくならないよう、多めに用意しておくのがポイントです。

② 具材を切って並べる
野菜や肉は一口大に切ります。火が通りにくいいも類やかぼちゃは薄めに切りましょう。繊維を断つように切ると消化しやすくなります。せいろにはクッキングシートを敷き、数か所穴を開けてから具材を並べます。

③ 中火で10分ほど蒸す
蓋をして鍋にのせ、中火で10分ほど蒸します。複数の味付けをしたい場合は、クッキングシートを分けて入れると味移りを防げます。

④ 竹串で確認して完成
いも類に竹串を刺してスッと通ったら出来上がり。蒸し加減は食材の厚みで変わるので、様子を見ながら調整を。

■ POINT
クッキングシートの穴あけ
穴がないと蒸気が通らず、ムラになります。箸やフォークで数か所ぐるっと刺すだけでOK。
せいろ台がない場合
直径より少し小さめの鍋でも安定します。「せいろのせ」という専用の台も市販されています。
下味をつける場合
別々のクッキングシートに乗せると、ひとつのせいろで複数の味が楽しめます。
お湯の補充
長時間蒸す場合は途中でお湯を足しましょう。空炊きはせいろを傷める原因になります。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
3. せいろがなくても、今すぐできる
「せいろを買うのはちょっと…」という方も大丈夫。家にある道具で蒸し料理は十分楽しめます。
■ フライパン+ざる
深めのフライパンや鍋にざるをのせ、その上に耐熱皿と具材を置いて蓋をするだけ。手軽に始められます。
■ 電子レンジ
耐熱皿にふんわりとラップをかけてレンジ加熱。少量のときはこれが最速。水分の多い野菜はそのままでOK。
せいろは「ちゃんと始めたいと思ったとき」に揃えれば十分。まずは家にある道具で、蒸し料理の手軽さを体験してみてください。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
4. 長く使うためのお手入れ
竹製のせいろは、正しく手入れすれば何年も使い続けられる道具です。使い終わった後のひと手間が、長持ちの秘訣です。
■ 使用後のお手入れ
① 洗剤は使わず、水でさっと洗う(洗剤は竹の繊維を傷めます)
② 布で水分を拭き取り、風通しのよい場所でしっかり自然乾燥させる
③ 水分が残るとカビの原因になるため、湿気には要注意
④ 乾燥したら重ねず立てて保管するとより長持ちします
最初は少し面倒に感じるかもしれませんが、慣れてしまえば作業は5分もかかりません。しっかり乾かすことを習慣にするだけで、せいろは台所の長年の相棒になってくれます。
■ 体調に合わせて楽しみましょう
安心して食べられる食材や、摂取を少なめにしたい食材は患者さんによって異なります。医療関係者と相談しながら、食事を楽しみましょう。