大麦の効用は

まず大麦に含まれる水溶性食物繊維の「β-グルカン」は、肥満の元凶となる食後の高血糖を抑えるほか、コレステロールの低減作用や排便促進作用もある。

  • 押麦
    押麦

    精白後に蒸して押しつぶしたもの。

  • 米粒麦
    米粒麦

    中央の黒い線(黒条線)に沿って半分に切り、米そっくりに加工したもの。

  • 丸麦
    丸麦

    精白しただけで押しつぶしていないもの。

大麦には他の穀類ではとりにくい水溶性食物繊維がたっぷり

ほとんどの穀類や豆類、野菜に多いのは不溶性食物繊維。日々の食事で一定量の水溶性食物繊維をとるために大麦は欠かせない。

水溶性食物繊維と不溶性食物繊維の含有量比較図
それぞれ100gに含まれる量。データは日本食品標準成分表2010から。

ダイエット効果も確認済み

腹持ちが良く過食を防ぎ、下腹ポッコリの原因となる内臓脂肪を減らす。大麦の水溶性食物繊維「β-グルカン」には、肥満の原因となる食後の血糖値上昇を抑える作用やコレステロール値の低減作用もある。

白米ご飯と3割麦ご飯それぞれについて、摂取する前と12週摂取した後の腹囲と内臓脂肪面積の比較図
麦ご飯で下腹ポッコリが解消

対象はBMI25前後の男女47人(20〜50歳)。1日2回、もち性の大麦が3割の麦ご飯を食べる群と白米ご飯(それぞれ1回に150g)を食べる群に分けた。12週後、3割麦ご飯群では腹囲や内臓脂肪面積が有意に減った。
(データ:ルミナコイド研究;18,1,25-33,2014)

むくみを取り胃腸を元気に

漢方では、水分代謝を良くする作用や、気を生み出すのに役立つ食材と位置づけられる。胃腸の機能を高め、消化吸収を良くする。