渡邉美和子 医師
4月23日〜25日に行われた、「第88回日本内分泌学会学術総会」で、安心で美味しい食の医療プロジェクトとして、「ホルモンバランス快膳」が紹介されました。
「健康=不味い、我慢」という今までの概念を破り、「美味しく食べて健康になれる食」をめざした、医と食の専門家のコラボレーションによる、全身が健康になれるお弁当です。
「ホルモンバランス快膳」3つの開発コンセプト
監修の、渡邉先生に開発のコンセプトをお伺いしました。
渡邉美和子 医師
ホルモンというのは、身体の状況を把握し、働きかけるタイミングや臓器を選び出して作用することで「ブレない身体を維持する」ことに役立っています。
今回はそのホルモンバランスを調整するために、食で出来ることは何かを考え「あまりに美味しくて思わず学びたくなるお弁当」をコンセプトにこのお弁当を開発致しました。
美味しく健康に誘導する「食のコツ」を盛り込んでいますので皆様にも知っていただき、日々の食生活の参考にしていただければと思います。
「ホルモンバランス快膳」のポイント
1.低糖質・良質脂質・低カロリー
低糖質のコツは糖質量を把握した食材・調味料選びと調理法です。
油についてもただ制限するより、亜麻仁油や、えごま油などω3脂肪酸を含む良質脂質を選ぶことでその効能を生かすことができます。
2.食物繊維・発酵食品で腸内環境改善
食物繊維を積極的に摂ることで、食後の急激な血糖値上昇も抑制することができます。
また、味噌や麹といった日本に古くから伝わる発酵食品は、腸内環境を改善することで便通をよくするだけでなく、免疫能を高めたり、花粉症やアトピーといったアレルギー疾患の改善など様々な効能が期待されます。
3.旨みで減塩
塩分はただ減らすのではなく、出汁の旨みや香味・ハーブ・酢のフル活用で置き換えるのが無理のない継続のコツです。
例えば、山椒は味覚を鋭敏にすることで素材の味を楽しめる減塩の味方です。
この3つのポイントを押さえ、各界を代表する4人の実力派料理人と管理栄養士、医師がタッグを組み、5種類のお弁当を完成させました。
※このお弁当は、学会発表後の販売について現在検討中です。
プロのワザがつまったレシピを特別公開!
学会での試食会の様子
今回のお弁当を発表した日本内分泌学会
内分泌代謝作用を示すホルモンが正しく作られ、きちんと作用する環境を整えることを食で体現する「ホルモンバランス快膳」の発表を行いました。
第88回 日本内分泌学会学術総会
会長 伊藤 裕 先生
渡邉先生(写真中央)とホルモンバランス快膳を開発した料理人と管理栄養士の皆さん