くらしの栄養学

糖尿病でも果物は食べていい?適量の目安と上手な食べ方を管理栄養士が解説

4700

「糖尿病と言われてから、果物を食べるのが不安になってしまった」という声をよく聞きます。

甘いから血糖値が上がる、と思って一切やめてしまった方もいるかもしれません。

でも、果物にはビタミンやミネラル、食物繊維がたっぷり含まれていて、健康的な食生活に役立つ食品のひとつです。

大切なのは「食べるかどうか」ではなく、「どの果物を、どれくらい、どう食べるか」。

この記事では、おいしい健康の管理栄養士が、糖尿病の方が果物と上手につきあうための方法をわかりやすくお伝えします。

糖尿病の人が果物を気にする理由とは

果物には「果糖(フルクトース)」や「ブドウ糖(グルコース)」などの糖質が含まれています。

このうち果糖はブドウ糖に比べて血糖値を上げにくい特徴がありますが、とり過ぎれば糖質やエネルギーの過剰摂取につながります。

一方で、果物にはビタミンやミネラル、食物繊維などの栄養素も含まれています。食物繊維は糖質の吸収をゆるやかにする働きがあり、食後の血糖値の上昇を穏やかにすることが期待されています。

つまり、果物は「甘いから食べてはいけない食品」ではありません。種類や量に気をつけながら、食事全体のバランスの中で取り入れることが大切です。

GI値って何?食後の血糖値との関係

果物を選ぶときに参考になるのが「GI値(グリセミック指数)」です。

GI値とは、食品を食べた後に血糖値がどのくらい上がりやすいかを示す指標のひとつです。GI値が低い食品ほど、血糖値の上昇が比較的ゆるやかになると考えられています。

GI値の目安

55以下 → 低GI / 56〜69 → 中GI / 70以上 → 高GI

ただし、GI値はあくまでも参考指標です。実際の血糖値の上がり方は、食べる量や食事全体の内容によっても変わります。

そのため、「低GIだからたくさん食べても大丈夫」というわけではありません。GI値だけでなく、適量を意識することも大切です。

糖尿病の方が果物を選ぶときの3つのポイント

① 量を決めて食べる

果物は体に良い食品ですが、食べ過ぎると糖質やエネルギーのとり過ぎにつながります。

日本糖尿病学会の「糖尿病食事療法のための食品交換表(第7版)」では、果物は1日1〜1.5単位(80〜120kcal程度)が目安とされています。

みかんなら2個、りんごなら1/2個、いちごなら10〜12個程度を目安にするとよいでしょう。

② GI値も参考にする

いちご、グレープフルーツ、キウイフルーツ、桃などは比較的GI値が低めの果物です。

一方で、バナナやパイナップル、スイカなどは比較的GI値が高めのため、量に気をつけながら取り入れると安心です。

ただし、GI値だけで食品の良し悪しが決まるわけではありません。食べる量や食事全体との組み合わせも大切です。

③ 食事の一部として取り入れる

果物を単独で食べるよりも、食事の一部として取り入れることで、食後の血糖値の上昇が穏やかになることが期待されています。

また、野菜やたんぱく質を含む食事と組み合わせることで、より満足感も得られます。野菜やたんぱく質を含む食事を先に食べ、食後のデザートとして果物を取り入れる方法もあります。

管理栄養士おすすめ!果物を活かすレシピ3品

果物を食事に自然に取り入れられるレシピをご紹介します。

小松菜とりんごのサラダ

小松菜の食物繊維とりんごの自然な甘みが楽しめるサラダです。野菜と果物を手軽にとることができます。

焼きパプリカとオレンジのマリネ

ビタミンCを含むオレンジと、彩り豊かなパプリカのマリネです。オーブントースターでしっかりと焼いたパプリカは、甘くとろりとした食感。爽やかな酸味のオレンジと相性抜群です。

豆乳ベリースムージー

キャベツの食物繊維と豆乳のまろやかな味わいが楽しめるスムージーです。ベリーの風味で飲みやすく仕上がります。

おいしい健康アプリの活用法

①プロフィール設定による最適化

おいしい健康のプロフィール登録時に「糖尿病(2型)」を選んでいただくと、食事基準に合わせたエネルギー量や糖質量を自動設定。食事基準を配慮したレシピが優先的に表示されます。医師の指示に合わせて基準を変更することもできます。

②食事記録での数値確認

食事を記録すると、エネルギー・糖質など30種類の栄養素をグラフで表示。記録は写真を1枚撮るだけで、栄養解析を行います。1日の食事基準を超えているか、不足していないかなど、栄養の過不足をグラフでチェックできます。

③血糖値の記録も一緒にできる

血糖値の記録をすると、変化をグラフで表示。測定を忘れないよう通知でリマインドすることもできます。

おいしい健康いまなら30日間無料おいしい健康いまなら30日間無料

まとめ:果物は「選び方」と「量」がポイント

糖尿病だからといって、果物を完全にやめる必要はありません。

果物にはビタミンやミネラル、食物繊維などが含まれており、適量であれば食生活に取り入れることができます。

大切なのは、種類だけでなく量や食べ方、そして食事全体のバランスを意識することです。

まずは「果物は1日80〜120kcal程度を目安にする」「食事の一部として食べる」など、できることから始めてみてください。

食事管理について不安がある場合は、主治医や管理栄養士に相談しながら、自分に合った方法を見つけていきましょう。

参考

  • 日本糖尿病学会「糖尿病食事療法のための食品交換表 第7版」
  • 厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」
  • 農林水産省「果物と健康」
  • The University of Sydney「Glycemic Index Research and GI News」

2型糖尿病と食事についての特集ページも公開中

献立も外食もまるわかり!2型糖尿病と食事献立も外食もまるわかり!2型糖尿病と食事

関連記事

最新の記事をもっと読む

編集:おいしい健康編集部
監修:おいしい健康管理栄養士