少ない調味料でもより美味しく!
下ごしらえの簡単ひと手間で美味しさUP!
お料理を作って、出来たては美味しいのに時間が経つと水っぽくなったなんて経験はありませんか?
これは、食材から出た水分によって味が薄まったことが原因かもしれません。
こんな時、下ごしらえで上手に調味料を使うと、時間が経っても美味しさを保つことができます。
今回は調味料の特性をいかし、限られた量の調味料でも美味しく仕上げるコツをお伝えします。
調味料の働きって!?
塩や醤油などの調味料は料理の味付け以外に、文字通り味を整える(美味しく仕上げる)働きがあります。例えば、塩の場合、浸透圧の作用によって食材の脱水や魚の臭みを減少させたり、緑黄色野菜の緑色を保つなどの効果があります。醤油も、食材が持つ水分を脱水させたり、肉や魚の臭みを消すなどの働きがあります。
野菜は和える前に余分な水を出す!
きゅうりの酢の物や、青菜の和え物などは調味液と和える前に食材を脱水させると、味が染み込みやすくなります。さらに時間が経っても水っぽくならず、味が薄まりにくくなります。

例えば、きゅうりの酢の物の場合、輪切りにしたきゅうりに塩を少々振り、暫く置いて脱水させ、出てきた水分を絞ってから甘酢と和えましょう。これは美味しく仕上げるだけでなく、塩がきゅうりの緑色を安定させ、鮮やかに保つ効果もあります。
また、ほうれん草など青菜の和え物も同様で、合わせ調味料の一部を少量加えて暫く置き、出てきた水分を絞って残りの調味料と和えます。そうすることで、お弁当など時間が経っても美味しく召し上がれます。

魚は振り塩で余分な水分と臭みを取る!
塩焼きの場合、魚の重量に対して0.5~1%程度の塩をまんべんなく振り、10~20分程度置きます。すると、余分な水分や、トリメチルアミンなどの臭みの原因となる成分が出てくるため、サッと水洗いしたり、クッキングペーパーなどで拭き取りましょう。その後、味付け用の塩少々を振って焼きます。余分な水分と臭みを取ることで、さらに美味しく召し上がれます。また、振り塩には、魚の身を引き締めて加熱による身崩れを防ぐ効果もあり、まさに一石二鳥です!
