くらしの栄養学

胃腸炎のあとは何を食べる?食事の戻し方と水分補給【管理栄養士監修】

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胃腸炎にかかって、つらい吐き気や下痢がようやく落ち着いてきた…。そんなとき、「次は何を食べたらいいんだろう」と迷う方は多いのではないでしょうか。

せっかく症状がおさまってきたのに、食べるものを間違えてまたお腹の調子を崩してしまったら…そんな不安もありますよね。

胃腸炎のあとの食事で大切なのは、失われた水分を補いながら、体調や食欲に合わせて食事を再開していくことです。

この記事では、おいしい健康の管理栄養士が、水分補給の考え方と食事を再開するタイミング、食べやすい料理の選び方を紹介します。

胃腸炎のあとも、体調に合わせた食事が大切

胃腸炎のあとには、吐き気や下痢が落ち着いても、しばらく食欲が戻らなかったり、食べたあとにお腹の不調を感じたりすることがあります。

なお、症状の回復には個人差があります。食欲が戻らないときは無理に食べる量を増やさず、食べられる量や食品を、そのときの体調に合わせて調整しましょう。

また、下痢や嘔吐が続くと、体の水分や電解質が失われやすくなります。食事を再開するときも、水分補給を意識することが大切です。

胃腸炎のあとの食事、基本の考え方

1. 水分補給を優先する

嘔吐や下痢があるときは、脱水を防ぐために水分補給を優先しましょう。吐き気が残っている場合は、一度にたくさん飲まず、少量ずつこまめに飲むのがポイントです。

脱水の心配がなく、水分をとれている場合は、水や麦茶など、飲みやすいものを選びましょう。下痢や嘔吐に伴う脱水が疑われる場合は、水分と電解質を補うために経口補水液の活用をすすめられることがあります。経口補水液は日常的な水分補給を目的としたものではないため、製品の表示を確認し、必要に応じて医師や薬剤師などに相談して利用しましょう。持病などで水分や塩分の摂取に制限がある方は、使用前に医師などにご確認ください。

糖分を多く含む飲料は、下痢を悪化させることがあります。水分がとれなくて脱水が心配なときは、飲み物だけで対処しようとせず、医療機関に相談しましょう。

<早めに医療機関に相談したいサイン>
・水分がとれない
・血便がある
<速やかに受診したいサイン>
・意識がぼんやりする、反応が鈍い
・ぐったりしている
症状が強いときや、なかなか改善しないときは、早めに医療機関に相談しましょう。小さなお子さんや高齢の方、持病のある方で気になることがあるときも、早めに相談すると安心です。ここに挙げた症状は一例です。ほかに気になる症状があるときも、我慢せず医師に相談してください。

2. 食べられるようになったら、無理のない量で食事を再開する

胃腸炎のあと、症状が落ち着くまで絶食したほうがよいと思う方もいるかもしれません。しかし、食べられる状態であれば、長く食事を控える必要はありません。水分を補いながら、体調に合わせて食事を再開しましょう。

おかゆやうどんなど、食べやすいものを選んでもよいですし、食べられそうであれば、ふだんの食事に近い内容から再開しても構いません。食べたあとに吐き気や下痢などが強まる場合は、食品や量、調理法を調整しましょう。特定の順番で食品を増やしていく必要はありません。

3. 症状に合わせて、食品や調理法を工夫する

食欲が戻ってきたら、卵や豆腐、白身魚なども取り入れてみましょう。揚げ物など脂っこい料理や、カフェインを含む飲み物は、人によっては症状を悪化させることがあります。香辛料を多く使った料理やアルコールも、下痢や吐き気が残っている間は控えめにすると安心です。体調を見ながら、量や調理法を調整していきましょう。

また、胃腸炎のあとには、一時的に乳糖(牛乳などに含まれる糖質)を消化しにくくなり、牛乳などの乳製品をとると下痢やお腹の張りが強くなることがあります。すべての方に乳製品の制限が必要なわけではありません。乳製品をとって症状が強まる場合は、いったん量を減らしたり控えたりして、症状が続くときは医療機関に相談しましょう。

食べられるものや量は、体調に合わせて調整しましょう。食欲が戻ってきたら、無理のない範囲で、ふだんの食事に戻していくとよいでしょう。

食べやすい料理の選び方とおすすめレシピ5品

ここでは、料理の特徴ごとに選びやすいレシピを5品紹介します。決まった順番で食べる必要はありません。そのときの体調や食欲に合わせて、食べられそうなものを選んでみてください。

食べやすい主食を選びたいとき

おかゆ(全粥)

米と水だけで作る、基本のおかゆ(全がゆ)。食欲が落ちているときにも取り入れやすい一品です。

電子レンジでミニかき玉うどん

電子レンジで作れる、ミニかき玉うどん。卵でとろみをつけた仕立てで、食べやすい主食のひとつです。めんつゆの濃さは、体調に合わせて調整しましょう。

卵などを使った料理を取り入れたいとき

レンジで簡単 にら茶碗蒸し

電子レンジで作れる、にらを加えた茶碗蒸し。卵のやさしい口当たりで、食欲が落ちているときにも食べやすい一品です。にらの香りが気になる場合は、量を控えめにしても構いません。

しらすと小松菜の卵雑炊

しらすと小松菜を加えた卵雑炊。たんぱく質と野菜を一緒にとれる、食べやすい一品です。

ふだんの食事に近い料理を選びたいとき

たらとじゃがいものフライパン蒸し

たらとじゃがいもを、フライパンで蒸し煮にした一品。使う油は少量です。食欲が戻ってきたら、魚を使った料理の選択肢として取り入れてみましょう。

おいしい健康アプリでは、お悩みの絞り込みから「お腹がゆるい」「食欲がない」を選んで、レシピを探すことができます。そのときの体調に合わせて、食べられそうな一品を見つけてみてくださいね。

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まとめ

胃腸炎のあとは、まず水分補給を心がけ、食べられるようになったら無理のない量から食事を再開しましょう。おかゆやうどんなど食べやすいものを選んでもよいですし、食欲が戻っていればふだんの食事に近い内容でも構いません。脂っこい料理や乳製品などで症状が悪化する場合は、量や調理法を調整してみてください。

水分がとれないなど脱水が心配なときは、早めに医療機関に相談してください。体調に合わせて、無理なく食事を戻していってくださいね。

参考

・World Health Organization「Diarrhoeal disease」
・National Institute of Diabetes and Digestive and Kidney Diseases(NIDDK)「Eating, Diet, & Nutrition for Viral Gastroenteritis」
・消費者庁「ご存じですか?経口補水液の知識」

※体調や症状には個人差があります。気になる症状がある場合は、自己判断せず医師や管理栄養士にご相談ください。

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編集:おいしい健康編集部
監修:おいしい健康管理栄養士