糖尿病がある方でも、家族と一緒に楽しめるおいしい食事とは
公開日:
2022年11月11日
最終更新日:
2024年10月17日
皆さんは、糖尿病と診断されると「特別に制限のある食事をしなければならない」「好きな食事を我慢しないといけない」というイメージをお持ちではないですか? 「好きな食事や生活を送れなくなるかも」と思うと、健康診断などで血糖値を指摘されても、病院を受診するのをためらってしまいますよね。
しかし、「糖尿病になってしまうと、好きな食事を楽しむことはできない」--それは、大きな誤解です。
少しでも早く医療機関を受診し、治療を適切に開始することで、これまでの生活をできる限り維持できるようになります。血糖値が変動しづらい食事の工夫によって、我慢することなく、家族や友人と一緒に好きな食事を楽しむこともできます!
世界糖尿病デーに、家族や友人と同じ食事を楽しもう
おいしい健康ではこれまで、「病気をお持ちかどうかに関わらず、可能な限り、ご家族やご友人と一緒に同じ食事を楽しんで頂けるように」と思いを込めてレシピやサービスを開発してまいりました。 疾患ごとに食事のガイドラインは異なりますが、管理栄養士のさまざまな工夫によって、「どのような方であっても、おいしく楽しめるメニュー」を数多くお届けすることに日々励んでおります。
そして毎年11月14日は、世界糖尿病デー。世界糖尿病デーは、糖尿病をお持ちの方たちに対するさまざまな偏見をなくすことを目的としてIDF(国際糖尿病連合)とWHO(世界保健機関)が定めました。ぜひこの機会に、病気や食事に対する正しい理解を深めましょう。
おいしい健康が推奨する血糖値を上げにくくする食事の3ステップ
ステップ1
血糖値を上げにくくする食材を選ぶ
野菜、きのこ類、海藻類などは食物繊維を多く含みます。食物繊維は血糖値の上昇を緩やかにしてくれることから積極的にとるのがおすすめ。主食には麦ご飯や玄米、ライ麦などの全粒穀物を使用したパンを選びましょう。こうした「白色より茶色の」穀物類も食物繊維が多い食材です。
ステップ2
血糖値を上げにくくする調理のコツ
調理にもひと工夫してみましょう。食材は大きめに切ることで、よく噛んでゆっくり食べることができ、満足度がアップ。そして、一番大切なポイントは、食材や調味料をきちんと計量すること。簡単そうで意外と面倒ですよね。ですが、しっかり計量することを習慣にしていくだけで、自分に適正な量や味付けが少しずつわかってきます。味付けの失敗もしにくくなるので、料理の成功率もアップしますよ。
ステップ3
血糖値を上げにくくする食べ方のコツ
最後は食べ方。よく噛んで、ゆっくり食べることが大切です。早食いをしてしまうと、糖質が急激に吸収されてしまいます。よく噛むことで満足感を得られるだけでなく、素材のうま味や甘味を感じることができ、おいしさもアップします。
糖尿病のある方であっても、難しく考える必要はなく、このようにほんのちょっとの工夫で食事を楽しむことができるのです!これらの工夫は、病気をお持ちでない方のヘルシーな食生活にも有用です。
おいしく、たのしく、そして健康になれる食卓を、家族や仲間と囲むこと。そして、同じものを口にすること。そんな「ささやかな幸せ」を積み重ねて、糖尿病に関するあらゆる誤解・偏見をなくし続けられたら、うれしいですね。
糖尿病をお持ちの方とその家族のための冬の団らんレシピ9選
<参考文献>
世界糖尿病デー 公式ホームページ 世界糖尿病デーイベント実行委員会
世界糖尿病協会
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